1998 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞の成長円錐に局在するGAP-43の発現機構と機能解明
Project/Area Number |
10680728
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
高見 昇 福岡大学, 医学部・RI施設, 助手 (80154904)
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Keywords | GAP-43 / SNARE複合体 / 開口放出 / P115 / TAP |
Research Abstract |
神経突起の成長円錐及び前シナプス膜に局在する蛋白であるGAP-43は神経細胞及び神経内分泌細胞において、SNARE複合体(VAMP/v-SNARE;SNAP-25,Syntaxin/t-SNARE)及びその関連蛋白と相互作用していることを既に報告している.そこで本研究ではターゲティングシグナルを同定するために、まずアシル基の影響を検討した.N末端から3番目及び4番目のシステインにパルミチン酸が付加することが報告されているので、3番目のみ及び両者をアラニンに置換し、さらにPC1 2細胞中の内在性のGAP-43と区別できるように、野生型のものを含めてC末端にFlag抗原を付加したものを構築した.これらをCOS-1細胞及びPC1 2細胞で発現させ、蛍光抗体法及び細胞分画法により細胞内局在を観察した.野生型がほとんど膜画分に回収されるのに対し、両者をアラニンに置換したものは細胞質画分に回収され、PC1 2細胞においては神経突起にはほとんど観察されず細胞体に止まった像が観察された.3番目のみをアラニンに置換した場合はその中間型の結果となった.アシル化の結果と併せて考えると、GAP-43が前シナプス膜に局在しその機能を発揮するためには3番目及び4番目のシステインのバルミチン酸付加が必要であることが明らかとなった.またゴルジ層板間、小胞体/ゴルジ装置間およびtranscytosisにおける輸送小胞の標的膜との接着過程に関与すると考えられている蛋白質である小胞輸送因子p115/TAPとGAP-43のラット脳内における関係を検討したところ、相互作用していることがわかった。従って、p115は細胞体における輸送小胞のみでなく、神経終末におけるシナプス小胞の開口放出にも関与していると考えられる.
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Research Products
(1 results)