1999 Fiscal Year Annual Research Report
レチノイン酸の小脳コンパートメント形成に対する影響
Project/Area Number |
10680739
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山本 三幸 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (80143147)
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Keywords | レチノイン酸 / 小脳 / 下オリーブ核 / 発生 / マウス |
Research Abstract |
小脳への入力は、苔状繊維が主として橋核などから、登状繊維が、下オリ-ブ核から投射する。これらの入力の一部が、帯状構造と関りがあることも示唆されている。また、発生にさいして、これら2つの核は、小脳と同じ原基であるprecerebellar neuroepitheliumから生まれ、下オリ-ブ核ニューロンは腹側後部へ、橋核ニュ-ロンは、腹側前部へと移動する。 小脳にはレチノイン酸レセプター(RARα,β,γとRXRα,β,γ)が存在し、さらにレチノイン酸と結合するオーファンレセプターの1つ、COUP-TF2は、帯状の発現が認められ(Yamamoto et al.1999)、延髄にも、これらのレセプタ-の発現がみられることから、レチノイン酸は小脳・下オリ-ブ核・橋核の発生に影響を及ぼすことが予想された。そこで、母体へのレチノイン酸過剰投与により、胎児期の小脳、下オリ-ブ核、橋核にどのような変化がおきるかを、形態学的に調べるため、胎生の中期から後期にかけて、各日令においてレチノイン酸を投与し、胎生18日で組織を調べたところ、下オリ-ブ核ニュ-ロンの形成に異常が見られた。とくに、胎生8日、9-10日、10-11日のそれぞれの日令での投与においては、下オリ-ブ核は前後軸方向に2倍近く伸長しており、細胞数もふえ、構造が異常であった。この異常は、9-10日投与で最も顕著であった。今後この異常の発生に関与する遺伝子群を調べていく。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yamamoto M,: "A novel assay for retinoic acid catabolic enzymes show high expression in the developing hind brain,"Dev. Brain Res.. 107. 103-111 (1998)
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[Publications] Yamamoto M,: "Retinoid binding proteins in the cerebellum and choroid plexus and their relationship to regionalized retinoic acid synthesis"Eur. J. Biochemistry. 257. 344-350 (1998)
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[Publications] Yamamoto M,: "Expression of retionoic acid receptors in the developing cerebellum"Neurotoxicology and Teratology. 21. 141-146 (1999)
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[Publications] Yamamoto M,: "Sagittal band expression of COUP-TF2 gene in the developing cerebellum"Mech. Of Development. 84. 143-146 (1999)