1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680757
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
浜崎 浩子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (00211483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 一之 国立精神神経センター, 神経研究所・4部, 流動研究員 (50212288)
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Keywords | ニューロメジンB受容体 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
1.ニューロメジンB受容体(NMB-R)欠損マウスの作出と遺伝子欠損の確認:NMB-Rヘテロ欠損型をC57BL/6系統のマウスにバッククロスすることにより遺伝的背景のより等しいNMB-Rヘテロ欠損型マウスを得たので、さらにこれらのマウスを交配して、NMB-Rホモ欠損型マウスを得た。このマウスの脳よりRNAを抽出し、RT-PCR法を用いて正常型NMB-Rの発現がないこと、さらに、脳切片を用いたバインディングアッセイによってリガンドが結合しないことを確認した。 2.ノックアウトマウスの各種反射、運動、感覚、知覚の解析:行動のスクリーニング的解析を行った結果では、反射、運動、感覚、知覚能力といった比較的単純なものは正常であった。しかし、生理的ストレスに対して敏感に反応することが認められたので、これについては来年度も引き続き解析していく。 3.ノックアウトマウスの組織解析:正常マウスでNMB-Rの発現が見られる、脳と消化管組織の組織を通常染色によって調べた限りでは、特に際だった異常は見られていない。今後、抗体染色を用いて解析を続ける。 4.血液の生化学的解析:血糖値、インスリン、プロラクチン、ガストリンなど各種ホルモンの血中濃度は、正常マウスと変わらなかったが、生理的ストレスを与えると、血糖値が正常マウスよりも上昇することが分かったので、詳細な解析を続行中である。 5.NMBとGRPの役割分担について。:ノックアウトマウスにin vivoで、あるいは単離した組織にNMBやGRPを作用させた結果、NMB/NMB-R系は、体温調節には重要な役割を担っているが、胃の平滑筋の収縮や摂食抑制にはほとんど関与していないことが示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ohki-Hamazaki,H.et al.: "Functional Properties of Two Bombesin-Like Paptide Receptors Revealed by the Analysis of Mice Lacking Neuromedin B Receptor." The Jounral of Neuroscience. 19(3). 948-954 (1999)
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[Publications] Yamada,K.,et al.: "Hyperresponsiveness to palatable and aversive taste stimuli in genetically obese(bombesin receptor subtype-3 deficient)mice." Physitology and Behavior. (印刷中).