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1999 Fiscal Year Annual Research Report

アルキル化抗癌剤に対する感受性を支配する遺伝子MGMT

Research Project

Project/Area Number 10680777
Research InstitutionKYUSHU UNIVERSITY

Principal Investigator

作見 邦彦  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (50211933)

Keywords遺伝子欠損マウス / MGMT遺伝子 / O^6メチルグアニン / 突然変異 / ダカルバジン / 抗癌剤 / メチルトランスフェラーゼ / 副作用
Research Abstract

MGMT遺伝子欠損マウスに3種類のアルキル化抗癌剤を投与してその感受性を野生型マウスと比較した。ダカルバジンに対する感受性をLD_<50/30>の値で比較したところ,野生型マウスは450mg/kgであったのに対しMGMT遺伝子欠損マウスでは20mg/kgと20倍以上高い感受性を示した。これはMGMT遺伝子がコードする0^6-メチルグアニン-DNAメチルトランスフエラーゼの活性がダカルバジンに対する感受性を個体レベルで決定していることを意味する。この酵素はDNA中の0^6-アルキルグアニンと0^4一アルキルチミンを基質とするDNA修復酵素であることから,これらのアルキル化塩基を生成することがこの薬剤の作用機序の1つであるといえる。別の種類のアルキル化抗癌剤であるACNUに対する感受性にも差がみられたが,サイクロフォスファマイド投与では差が観察されなかった。このことはアルキル化抗癌剤と呼んでいる1群の薬剤は,その作用機序によりさらに分類可能であることを意味している。
MGMT遺伝子欠損マウスはアルキル化剤に対する感受性を除けば,生殖能力,外見上とも野生型マウスと区別がつかないことから,ヒト集団中にも同様の個体が存在することが予想される。一方でヒト癌細胞株の中にはこの酵素活性を欠損しているものが存在することも知られている。化学療法を開始する前に,癌と血球,それぞれの細胞の酵素活性を測定することで,アルキル化抗癌剤の効果と,それに起因する副作用の程度を予測することが可能になるのではないかと期待している。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Kawate,H. et al.: "A defect in a single allele of the Mlh1 gene causes dissociation of the killing and tumorigenic actions of an alkylating carcinogen in methyltransferase-deficient mice"Carcinogenesis. 21. 301-305 (2000)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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