1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680810
|
Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
堀内 孝 東亜大学, 工学部, 教授 (10201758)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩渕 千雅子 北海道大学, 医学部, 奨励研究員
村林 俊 北海道大学大学院, 助教授 (30200306)
近藤 泰男 東亜大学, 工学部, 助教授 (00268690)
|
Keywords | 腹膜透析 / 腹膜硬化症 / 細胞培養 / 三次元培養 / サイトカイン / RT-RCR / TGF-β / 腹膜繊維芽細胞 |
Research Abstract |
基盤研究C(平成8-9年)、国際学術研究(平成7-9年)中に確立した腹膜繊維芽細胞と腹膜中皮細胞の分離法(Differential Subculture)により継代・凍結保存した腹膜繊維芽細胞を用い細胞外マトリックスの過形成に炎症性サイトカインがどのように関与するか調べた。繊維芽細胞をIL-1β、TNF-α、IL-6にて刺激し、TGF-β1mRNA発現をRT-PCR法により定量化した。また、ラット尾より抽出・精製したコラーゲン中に繊維芽細胞を分散させた3次元培養系を作成し、単層培養系と同様、IL-6刺激に対するTGF-β1mRNAの発現を調べた。尚、由来の差異による遺伝子発現の相違を調べるため、市販の皮膚由来繊維芽細胞も実験に供した。 繊維芽細胞の由来、培養系の差異にかかわらず、TGF-β1mRNAの発現量はIL-6の添加群において無添加群(control群)に比べ高く、IL-6が細胞外マトリックスの過形成に関与していることが示唆された。3次元培養系においてはIL-6濃度に正に依存してTGF-β1mRNAの発現量が増加し、単層培養系では10〜100pg/mlにおいて強い発現を示す傾向がみられた。由来の差異による繊維芽様細胞のTGF-β1mRNAの発現傾向は特に見られなかったが、皮膚由来の繊維芽細胞では若干、低濃度での発現量が高かった。ブドウ糖添加群(90mM)は無添加群(control群)に比べTGF-β1mRNAの発現量は高く、臨床における継続的なブドウ糖刺激はIL-6の刺激と重畳して、TGF-β1産生制御系に関与していることが示唆された。 コラーゲンに繊維芽細胞を単純に分散させたモデルだとコラーゲンの収縮が起こり、当初予定していた3次元培養ハイブリッド型の複合膜を製作するには至らなかった。この問題の解決のためには、コラーゲン層と容器との物理的な接合が必要であり、次年度の課題と考えている。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Sakai A,Horiuchi T,et al.: "Peritoneal Dialysis foltration(PDF)process with protein retaining dialysate for high-Rermeable patients" Pcritoneal Dialysis International. 19(S1). 9 (1999)
-
[Publications] Horiuchi T,Hayashi K,et al.: "Expression of TGF-β mRNA and contractility of extracetlular matrices (E_xM)in 3D culture with rat peritoneal fibroblasts" Peritoneal Dialysis International. 19(S1). 32 (1999)
-
[Publications] Horiuchi T,Hayashi K,et al: "Modified differential subculture for cloning rat peritoneal fobooblasts and their growth charncteristics in 3D CM" EDTA(35th Congress for EDTA). 312 (1998)