1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本の成人における自立の概念構造-状況的・文化的視点からの検討-
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10710058
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Research Institution | Sendai Shirayuri Women's College |
Principal Investigator |
福島 朋子 仙台白百合女子大学, 人間学部, 助手 (10285687)
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Keywords | 自立 / 成人 / 生涯発達 / 面接調査 / 日米比較 |
Research Abstract |
本調査に先立ち、自立に関する予備的調査を分析し検討を行った。この分析結果は、仙台白百合女子大学紀要第3号に掲載した。その結果、1)自立とはいくつかの内容的に独立した側面からなる、2)自己の自立度の評価には、自立への考え方(イメージ)が影響している、といった点が示唆された。 この分析結果を踏まえ、日本の成人がイメージする自立の概念構造を明らかにするための面接調査を行った。対象者は、30代から40代の成人男女24名で、面接の内容は「自立」に対してどのようなイメージをもつかを問う項目で構成されていた。面接調査は、本人の了解を取りテープレコーダーに録音した。テープから起こした逐語録をもとに分析を行った結果、 「自立」に対するイメージには5つのパターンが存在すること、また、各パターンごとに「自立した」と判断する状態が全く異なることが明らかとなった。 以上の結果の一部は、日本発達心理学会第11回大会で発表した。また、日本教育心理学会第41回総会でも発表予定である。 さらに、日本成人のもつ自立イメージを、文化的文脈を考慮しつつ詳細に検討するため、来年度に日米比較調査の実施を予定している。質問紙作成のための資料を得るため、アメリカで自立に関する資料収集を行うとともに、アメリカ人数人に自立について簡単なインタビューを行った。
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Research Products
(1 results)