1998 Fiscal Year Annual Research Report
自己写真撮影法による自己表現の比較文化的研究 -「オート・フォトグラフィー」-
Project/Area Number |
10710066
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
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Keywords | 映像による自己表現 / 自己高揚 / Spectral Self / 心像的自己 / 比較文化 |
Research Abstract |
Leuers and Sonoda 1999によって示されたように、日本人と比べて欧米人はTST(20答法)において自己高揚的な自己記述を行う。この実験の目的は、上記の知見に対して、日本人は「自分が誰であるのかを表す20枚をとってください」というTPT(20枚・自己写真撮影法)において自己高揚的な自己写真を撮るという仮設を実証することであった。この研究が始まる前に、日本で写真をとってもらって、データを集めてあった。この研究においてアメリカ側のデータを揃えるために、ニューヨーク州のユニオン大学の47人のアメリカ人被験者に写真を撮ってもらった。また、写真についてのTSTも記述してもらった。現在、分析の最初の段階では、実験の仮説が実証された。日本人の写真は、整っておリポーズされて、よい面だけを見せていたのに対して、アメリカ人の写真はポーズをとっておれず、ありのままを見せていた。また、日本人の写真はアメリカ人の写真より、本人の自己像が多く撮られていた。写真の分析から、日本人の写真は相対的に自己高揚的だという解釈ができた。途中結果を1998年10月、日本心理学会(東京学芸大学において)で発表した。最終結果を1999年7月、アジア社会心理学会で(アカデミキ力・シニカ・台湾において)発表する予定である。
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