1998 Fiscal Year Annual Research Report
恋愛過程の性別役割受容に関する心理的メカニズムの研究
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10710072
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Research Institution | Imabari Meitoku Junior College |
Principal Investigator |
赤澤 淳子 今治明徳短期大学, 幼児教育学科, 講師 (90291880)
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Keywords | 性別役割 / 恋愛行動 / 家族イメージ |
Research Abstract |
恋愛過程における発展段階に応じて、男女各々の側で展開される、性別役割を含む恋愛行動に関して、その属性に関わる質問紙を作成し、短期大学生を対象に、アンケート調査を行った。その調査結果の分析とそれに基づく考察を、1998年7月上旬にスイス・ベルン市で開催された「国際行動発達学会」(International Society for the Studyof Behavioural Development)において、"Gender roles behavior in the latter half of love process"について報告し、各国の研究者に批判を仰ぐとともに意見交換を行った。そこで得られた知見と助言に基づき、より綿密な質問紙を作成し、短期大学および専門学校を対象にアンケート調査を行った。その際、交際相手を有する者に対しては、交際相手の解答とセットで回収し、カップル単位で質問紙の分析を行った。また、これとは別に、結婚直前のカップルを対象にして、同様のアンケート調査を実施した。それらの調査結果を分析し、性別役割を含む恋愛行動に関する尺度の構成を試みた。その尺度を構成する各因子と他の変数(性別役割の自己認知、性別役割観、結婚の可能性、恋愛感情等)との間で重回帰分析を行い、恋愛行動と他の要因との因果関係を検討し、研究代表者の提唱にかかる「家族イメージの同調化」仮説の妥当性を様々な角度から検討した。その成果を、1999年3月に大阪学院大学で開催される「日本発達心理学会」で、「現代日本人のジェンダーロール」というラウンドテーブルにおいて報告し、他の研究者との意見交換を行い、批判を仰いだ上で所要の修正を施し、学会誌に投稿する所在である。
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