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1999 Fiscal Year Annual Research Report

薬物使用者における薬物使用と社会制御の実証的研究

Research Project

Project/Area Number 10710091
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

佐藤 哲彦  熊本大学, 文学部, 講師 (20295116)

Keywords薬物使用 / 社会制御 / コントロール / インタヴュー研究
Research Abstract

今年度は、昨年度にインタビューを行った薬物使用者のほぼ全員に対して、継時的変化を確認するために再びインタビューを行った。さらに新たに合計5人の薬物使用者に対してインタビューを行った。これらを踏まえ、分析的帰納法を用いて昨年度に提出した「コントロール使用」にかかわる要素についての仮説を検証・洗練した。昨年度の仮説に加えて特筆すべき事柄は、使用者集団において独自に発達した「知識と解釈」を通した社会制御(social control)である。この場合社会制御とは、法や慣習を含め生活全般を制御する合法性・経済性・身体性など社会的起源をもつ制御である。使用継続段階での「コントロール」について、以下に新たな要点を挙げておく。
1 意識的なコントロール
法ならびに健康との関係において、使用者は使用者集団を通じて、薬物と自分との関係を定義する独特の知識を発達させる。(世俗的な知識)。その知識を通じて状況を解釈することにより、常に新しい体験である薬物使用継続経験をコントロールしていく。さらに既存の医学的知識(専門的な知識)を参照して状況を解釈することによってコントロールを行う。
2 意識化されないコントロール
意識的なコントールに用いられる知識およびその語彙が、薬物が原因であるかどうか不明の状況(たとえば、離婚などの外的な危機的状況・体調不良などの内的な危機的状況)を解釈する際に導入され、コントロールを促している。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 佐藤哲彦: "ドラッグとともに生きる-薬物の「コントロール使用」に関する調査研究"文学部論叢(熊本大学文学会). 68号. 39-64 (2000)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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