1998 Fiscal Year Annual Research Report
看護科学の発達プロセスの解明に関する調査研究-看護専門職の現状と課題-
Project/Area Number |
10710093
|
Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
田中 マキ子 山口県立大学, 看護学部, 講師 (80227173)
|
Keywords | 看護科学 / 看護専門職 / 発達プロセス / 看護の質評価 / 看護診断能力 / 看護の専門性 |
Research Abstract |
本研究は、看護専門職者の専門性に関する発達プロセスを調査から明らかにし、看護の質評価を行うとともに、看護の専門性の拡大を障害している原因を抽出しようとするものである。今年度は、第一段階として、現状分析を行うことを主要な目的とし、文献リサーチから臨床現場の実態調査(質・量的調査)を計画した。 実践報告としては、文献リサーチ、質問調査、対象者の選定から量的調査を行うことを計画していたが、実際には量的調査が遅れ現在質問項目を作成している段階である。また、看護診断システムの普及やその使用状況や診断に関する整合性を、看護を診断する機能的側面とその能力と理解し研究計画を準備していたが、現状を見るにつけ若干の修正が必要なことが示唆された。臨床現場では、看護診断システムを体系的・組織的に導入している現場が少ないことが明らかとなり、当初計画した比較調査が難しい点がわかった。看護診断システム導入についての進行する立場あるいは考慮中の立場を取るところなどとして計画していたが、対象者の背景の違いをどのように分析するかということも問題となり、対象者の選択を変更する必要性が生じた。 そこで、看護診断能力がすぐれていると他者評価が高い人を選び、どこが優れているのかを同行調査から明らかにし、その内容を量的調査項目の中に反映する方向に修正することとした。看護臨床現場での望ましい方向性と現実のギャップを明らかにすることから、障害の原因が抽出されると考えたためである。 今後の課題は、研究の目的を十分に測ることが出来る調査票を作成することである。並びに、調査の実施を来年度の早い時期に行うことを課題としたい。
|