1998 Fiscal Year Annual Research Report
地域性に対応した地域福祉活動プログラムの推進方法の実証的研究
Project/Area Number |
10710102
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
柴田 謙治 金城学院大学, 現代文化学部, 助教授 (00242892)
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Keywords | 地域組織化 / 地域福祉 / 地域活動 / 社会福祉 / 社会福祉協議会 / セツルメント |
Research Abstract |
社会福祉では住民による地域福祉活動を推進する方法として「地域組織化」(コミュニティ・オーガニゼーション)が発展してきたが,理論としては「調査,広報・福祉教育,話し合い」という技術を用いて,「問題の発見→活動計画の策定→計画の実施→評価」という過程を進めるという,素朴な方法を示しているのにすぎない. 本研究では地域組織化理論を,地域性などの要因も考慮して地域福祉活動のプログラムを開発する方法を示すことができるような水準にまで引き上げることを目的として,以下のように研究を進めてきた. まず地域福祉活動が発展した「地域性」を,都市の貧困地区と農村の貧困に整理し,前者で発展したセツルメント活動について日本地域福祉施設協議会と連携して,日本のセツルメントの現状と課題について調査を実施した.また後者については,山形県で発展した社会福祉協議会による地域組織化活動についての歴史的資料を収集するとともに,筆者が山形で過去5年にわたって進めてきた研究成果を社会福祉協議会の職員たちに報告し,意見交換を行った. 上の作業を通じて明らかになった「地域組織化の方法」は,中間報告の段階であるが,以下の通りである. 1 経済的要因により発生する生活問題を明らかにする「社会調査」 2 役所まかせや諦めを克服し,住民主体という思想的な要因を育てるための「話し合い」 3 個人や住民組織等の要因の力を貸り,つなげながら活動を広げる「連携」 4 自助努力の限界と「ソーシャル・アクション」 一人件費などを行政に求めざるを得ないという組織構造的な制約と運動のバランス
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