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1998 Fiscal Year Annual Research Report

多文化学級の学習組織に関する教育社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 10710112
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

結城 恵  群馬大学, 教育学部, 助教授 (50282405)

Keywords多文化学級 / エスノグラフィ / 学級組織
Research Abstract

本研究の目的は、日本語を母語とする児童とそうでない児童が混在する学級において、
(1) 教師がどのように生活・学習の活動としての集団を組織しているのか、
(2) その集団編成のありようが、児童間の人間関係にどのような影響を与えているのか、
を分析することにより、多文化学級の学級組織のあり方を検討することにある。
調査対象として、全国的にも日本語を母語としない児童の在籍数の高い群馬県邑楽郡大泉町Z小学校(在籍児童数の約1割を日本語を母語としない児童が占める)を選び、平成11年6月より週1日から2日のエスノグラフィックな調査を行った。あわせて、生活・学習集団の編成様式を知るために、平成11年7月から8月にZ小学校の教師22人に対するインタビューをおこなった。
教師は、生活・学習集団を組織しする際には、児童の能力・技能、性向、身体的特徴、人間関係などを配慮して集団内は混合的、集団間は均質的になるように編成していた。日本語を母語としない児童についても同様に集団に編成されたが、特に、日本語認識能力に応じて配置を配慮し、「通訳のできる」児童とペアにする、「世話のできる(日本の)女の子」とペアにするなどの配慮がみられた。
児童間の相互作用関係は、日木語を母語とする・しないに関わらず、学校の生活ルールを逸脱した児童に対して何らかのレッテルが貼られ、日本語を母語としない児童の場合にはその国籍、身体的特徴などがレッテルとなりやすい傾向があることが判明した。
その一方で、学習面あるいは身体面で障害の児童に対しては、日本語を母語とする児童もしない児童も共同で補助・支援する行動が頻繁に観察された。
平成12年度は、Z小学校で日本語をほとんど理解できない子どもが存在する第1学年のある学級でどのような人間関係が形成されるのかをエスノグラフィックに調査する予定である。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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