1998 Fiscal Year Annual Research Report
障害児の視覚活用を促進するための教育と医療の地域ネットワークに関する研究
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10710140
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
新井 千賀子 国立特殊教育総合研究所, 視覚障害教育研究部, 研究員 (80300713)
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Keywords | 視覚活用 / 視機能評価 / 連携・ネットワーク / 障害児 / ロービジョン |
Research Abstract |
本年度は2年計画の1年目として主にフィールドワークを中心に医療・教育・福祉機関とのネットワーク形成における課題を検討した。 盲学校2校、肢体不自由養護学校1校の協力校においてフィールドワークを通年にわたって行った。盲学校は今後、弱視教育を重点的に活動を広げる予定のある学校である。そのうち1校は県内に弱視学級の設置がなく、唯一の視覚障害児教育を行う機関である。養護学校は視覚系の活用とその評価に関して校内研修を行っている。フィールドヮークの観点は1)教職員の研修および校内体制の取り方2)視覚活用に関連した他機関(医療・福祉機関)との連携とその問題点。1)2)について協力校との検討会、担当者との協議を重ねた。その結果、1)保有視機能の活用を促進するためには医療・福祉機関からの協力を得ると共に職員に対する視機能評価に関する系統的な研修の必要性、2)他機関との協力体制の形成とともに校内の視覚活用に関する活動の充実の必要性3)視覚障害児教育に携わる機関が盲学校以外にない地域では、盲学校が中心となって弱視教育・ロービジョンサービスに関する他機関との連携や啓発を行う必要が有ること、4)医療・福祉機関の他に盲学校と養護学校の視覚活用に関する双方の連携の可能性などがあげられた。 さらに小児専門医療機関との共同研究で就学前の視覚障害乳幼児を中心に養育者のニーズに関する調査を行った。その結果、教育・福祉について情報提供がもっとも望まれていることがわかり、医療機関からの教育・福祉機関との連携についてフィールドワークを行った。
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