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1998 Fiscal Year Annual Research Report

日本中世における文書儀礼・儀礼文書の基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 10710155
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

遠藤 基郎  東京大学, 史料編さん所, 助手 (40251475)

Keywords文書儀礼 / 吉書
Research Abstract

本年度は、吉書関連史料の収集を第一とし、中間的な検討作業を行った。1, 刊行史料としては、『平安遺文』『鎌倉遺文』、その他『兵庫県史』『和歌山県史』『岡山県史』など主に近畿・中国地方の自治体史などを検索した。また14・15世紀の記録類としては、『大乗院寺社雑寺記』『八坂神社記録』など寺社類を中心に、公家関係を検索した。
2, 未刊行史料としては、興福寺関連のものを調査し、内閣文庫の写真を購入した。また東大寺図書館あるいは同寺龍松院において原本調査を行った。
3, 以上1・2の作業を通しての知見は、以下の3点である。(1)予想された点ではあったが、吉書関連の史料が僅少であることを改めて認識させられた。(2)限られた事例ではあるが、吉書は、正月吉書と代替わり吉書に大別されることが確定した。ただし、こと前者については、比較的史料に恵まれる京都の神社でも関連史料がなく、あるいは正月吉書儀礼そのものがさほど一般的でなかったような印象を抱いた。個々の寺社ごとに吉書のあり方に個性があるかに考えられる。(3)従来の研究では、三箇条吉書と称されるものが主要な形態と考えられてきた。しかし請取吉書・七種若菜催進吉書・万石米吉書など「モノを介する吉書」と称すべきタイプも今回の調査で多数確認された。そもそも、中世に先行する古代の吉書は、中央朝廷・貴族では請取吉書、地方国衙機構では三箇条吉書という使い分けがある。中世においても、この二類型がほぼ対等に併存したことが明らかとなった。(なお(3)については、論文として発表した。)

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 遠藤 基郎: "モノを介する吉書" 東北中世史研究会会報. 11. 1-12 (1999)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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