1998 Fiscal Year Annual Research Report
英語文法の認知言語学的研究-日本語との対照を含めて
Project/Area Number |
10710234
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Research Institution | Surugadai University |
Principal Investigator |
本多 啓 駿河台大学, 現代文化学部, 助教授 (80286111)
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Keywords | 中間構文 / アフォーダンス / 探索活動 |
Research Abstract |
1998年度は1997年度に引き続き、主として英語の中間構文についての研究を進めた。具体的には、まず「英語の主体移動表現、中間構文、知覚動詞について一生態心理学の観点から」(木多啓、『駿河台大学論叢』15所収,1997)からの直接の展開として、「中間構文と主体移動表現の並行性と連続性」「行為者と知覚者」「視座の移動による自己の客体化」などについて検討した。 また、“The Middle Construction and Semantic Passivization"(Nakamura,Masaru,Verb Semantics and Syntactic Structure所収、1997)で記述された中間構文と動詞の意味的な類型の関係に対して、申請者の上掲論文に提示した立場から説明を試みた。具体的にはmurderなど、行為者の意図が前景化される動詞が中間構文に使用できない理由、kickなどのいわゆる表面接触動詞が、結果構文などの特定の場合を除いては中間構文に使用できない理由、位置変化・知覚・認知・受領・作成に関わる動詞や静態動詞および同族目的語を取る動詞が中間構文に(自由に)使用できない理由、心理動詞に中間構文に使用できるものとできないものとがある理由、アスペクトと動作主性が中間構文の容認可能性に影響する理由、などについて検討した。これらについて、「<見え>の中に行為者を含む動詞および動詞句」「文に十分な情報量を与えることができない動詞」「探索活動を表すことができない動詞」という3つの観点から論じた。 以上の研究内容を「再び英語の中間構文について」と題した論文にまとめた。
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