1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10720042
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷口 将紀 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (60251435)
|
Keywords | 日本政治 / 政党 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通り。1 政党組織にかんする先行研究を渉猟した。 2 検討の結果、ケース・スタディの対象を変更した。当初(研究計画調書作成時)、沖縄社会大衆党および民主党を予定していたが、下記の理由(事情変更)により、対象として適当ではないと判断するに至った。 (1) 沖縄社会大衆党について。米軍沖縄基地移転問題の再顕在化によって、1998年に行なわれた沖縄県知事選挙は、沖縄特有の問題をめぐって政党間・候補者間競争が行なわれた。本研究対象の目的は、沖縄以外にも同党のような地域政党が成立しうるか否かを検討するものであり、米軍沖縄基地移転問題が未だ解決していない現時点においては、上記目的で取材を行なうのは著しく困難であると判断した。 (2) 民主党について。研究計画調書作成後の1997年末に、旧新進党系諸政党の一部を合同して新・民主党が結成された。その結果、旧・民主党が標傍していたネットワーク型政党組織への試みは、後景に退くところとなり、さらに地方支部組織についても複数の旧政党系組織(たとえば社会党と民社党)が並立するなどのケースも散見され、現時点での着手は尚早であると判断した。 3 代わって、静岡市を対象に調査とデータ収集を行ない、次年度に向け、データ解析および論文執筆準備を進めている。同市を対象とした理由は以下の通り。 (1) 新選挙制度のもとで行なわれた1996年総選挙は保守分裂となり、政党組織研究の好材料であること(2) 世論調査、サーベイ、デモグラフィック他、各種データの収集に成功したこと
|