1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10720046
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
品田 裕 神戸大学, 法学部, 助教授 (10226136)
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Keywords | 多選 / 地方選挙 / 市長 / 投票行動 |
Research Abstract |
本研究は平成10年度においては、(1)より広範な文献の収集・レビュー、(2)市長選挙に関する資料、都市の行財政データおよび社会経済データの収集・入力・加工、(3)分析を行う予定であった。 (1)については、既に行った文献レビューの手薄だった部分や最新の研究について学術的文献を補うと共に、市長選挙に関する一般の著作・記事等を広く収集・検討しつつあり、これにより市長選挙の勝敗を規定する要因の洗直しおよび分析枠組の再検討を行っている。(2)については、(a)全国の市長選挙の結果を新聞縮刷版や地方選管・諸団体の発行する資料から収集・入力する一方、(b)説明要因もしくはコントロール要因となる諸データ(全国各市の市長の個人経歴、行財政統計、社会・経済に関する都市データ)の収集・入力に努めた。データは(a)(b)ともに1970年から97年までの分を活字統計缶料の形でほぼ収集し終え、その大部分を研究補助員によって入力した。現在は、残余の入力を急ぐとともにデータの補正改良に行い、両者の統合に向けて準備をしている。(3)上記で作成したデータは統計パッケージSPSSを用いて分析するが、その際には生存分析などの新手法も適用されるので、その手法について習熟を図っている。また一部抽出したデータから試験的に分析を行ったが、初当選年齢が選出回数を相当程度、規定しているようである。今後は、「社会的政治的亀裂が市長選挙の説明要因として重要であるが、研究対象時期の後半では政策投票の重要性が増している。(前者は社会経済統計や国政レベルの選挙統計のデータで、また後者は行財政データや社会経済データに見る市の発展状況で測定される。)」「安定期には現職が優位であるが、社会経済上の変動や国政レベルの政治状況の変化があると優位ではなくなる。」といった仮説を検証して行きたい。
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Research Products
(1 results)