1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10730004
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
塩路 悦朗 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (50301180)
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Keywords | マクロ経済学 / 計量経済学 / 経済成長 / 所得収束 / 社会資本 / パネル・データ / 金融政策 / 時系列分析 |
Research Abstract |
この期間にあげた最大の成果は社会資本と経済成長の関係に関する研究であった。このテーマに関してすでに4本の論文を公刊済みないしは公刊予定である。このうち吉川・大瀧編の書物に掲載された論文では、日本の都道府県のパネル・データを用いて社会資本を含んだ所得収束のモデルを推定し、社会資本が一人あたり所得に与える長期的な効果を数量的に明らかにすることに成功した。『エコノミア』掲載論文ではその枠組みを拡張し、「修正LSDV」と呼ばれる新しい手法を応用している。これらの推定結果をもとに『ESP』掲載論文では、今後においてもまだ社会資本の蓄積が日本の経済成長に貢献しうることを示してる。『エコノミツク・リサーチ』掲載論文では、社会資本の生産性効果に重要な非線形性があることを明らかにしている。これら4本のほか、もう1本の論文を完成済みである。この論文は日米における社会資本の役割が実は非常に似通っていることを明らかにするものであり、すでに4ヶ所で研究報告を行った。これは現在国際的な学術誌に投稿中である。またこの関連で現在2つのプロジェクトが進行中である。一つは社会資本が人口移動にどのような影響を及ぼすかに関する研究である。もう一つは人口移勤と民間資本移動の相互依存関係に関する実証研究である。 その一方では近年のクロス・カントリー・データを用いた経済成長の実証分析に関する文献を研究し、サーベイ論文としてまとめた。これは今年中に『フィナンシャル・レビュー』に掲載予定である。 また一方では日本の金融政策に関する時系裂分析について、2本の論文を完成させた。一つはJournal of the Japanese and International Economiesに掲載予定である。もう一つはR.Anton Braun氏(国際大学)との共同研究であり、近々国際的な学術誌に投稿する予定である。このほか、ヨーロッパ通貨統合に関する論文を完成させ、近々国際的な学術誌に投稿する予定である。
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[Publications] Etsuro Shioji: "Convergence in Output Per Capita and Public Capital in Japan : Evidence from the Corrected LSDV Method"エコノミア. 49巻3・4号. 33-48 (1999)
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[Publications] 塩路 悦朗: "日本経済の長期的展望と社会資本"ESP. No.325. 23-27 (1999)
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[Publications] 塩路 悦朗: "社会資本の生産性効果に非線形性はあるか?"エコノミック・リサーチ. 未定. (2000)
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[Publications] 塩路 悦朗: "クロス・カントリー・データによる経済成長の分析・サーベイ"フィナンシャル・レビュー. 54号. (2000)
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[Publications] Etsuro Shioji: "Identifying Monetary Policy Shocks in Japan"Journal of the Japanese and International Economies. 14巻1号. (2000)
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[Publications] 吉川洋,大滝雅之(編): "循環と成長のマクロ経済学(第8章担当)"東京大学出版会. 264 (2000)