1998 Fiscal Year Annual Research Report
情報システムと組織成果-日本企業を対象とする実証研究-
Project/Area Number |
10730049
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平本 健太 北海道大学, 経済学部, 助教授 (00238388)
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Keywords | 情報システム / 競争優位 / 組織成果 |
Research Abstract |
本年(平成10年)度に行った研究は以下の通りである. すなわち,既存文献ならびに企業情報データベースの利用によって,本研究の対象となり得る情報システムを戦略的に活用し高成果を実現している企業の事例を抽出し,同時に当該企業に関するバックグラウンド情報を収集した.具体的には,パーソナル・コンピュータのダイレクト・マーケッターの大手企業であるD社,コンビニエンス・ストア業界大手企業であるS社,わが国における中古車オークションビジネスの草分け的企業であるA社,宅配ピザ事業において急成長中のS社の4社を対象に非構造的インタビュー調査を行った.情報システムを積極的に活用し競争優位を実現しているこれら4社の事例研究から得られた諸知見,および,申請者がこれまで蓄積してきた研究成果を基に,経営戦略=情報システム=組織特性=組織成果間関係を分析するための分析枠組を構築し,分析枠組の概念の操作化(概念の次元の抽出,次元のインディケータの選定,インディケータの測定用具の決定)を試みた. 研究成果は,現在まだ公表する段階にはないが,現在,実証研究に向けてのパイロットスタディを通じて,分析枠組の精緻化,本調査の対象企業の選定およびデータベース化が進行中である.近日中には,郵送質問票法によるデータ収集が行なわれる予定である.データ収集が完了次第,これらデータを多変量解析法により分析するとともに,本年度行った事例研究から得られた分析結果を統合し,最終的な研究成果として公表する予定である.
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