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1998 Fiscal Year Annual Research Report

空間的に非一様な反応拡散方程式系に現れる進行波解の伝播制御に関する研究

Research Project

Project/Area Number 10740049
Research InstitutionThe University of Electro-Communications

Principal Investigator

中村 健一  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (40293120)

Keywords反応拡散方程式 / 進行波解 / 界面方程式 / 接合漸近展開
Research Abstract

環境の非一様性が生物や物質の伝播・拡散に与える影響を明らかにするために、空間的に非一様な反応拡散方程式の解のさまざまな性質を、漸近解析的手法および数値シミュレーションを併用しながら調べた。
1. 非有界領域上の反応拡散方程式における、非一様性と進行波解の伝播速度との関係についての研究
拡散係数が空間周期的に変化する、空間1次元の反応拡散方程式の進行フロント波解について研究を行った。具体的には、摂動論を用いて進行波解の存在を示し、適切な比較関数を構成することで進行波解の大域的な漸近安定性を証明した。また、漸近解析的手法を用いて進行波解の伝播速度(平均速度)を精密に評価することで、方程式が非一様性をもたないときよりも真に伝播速度が遅くなること、その速度の差は拡散係数の平均からのずれが大きくなるほど大きいこと、さらにずれを大きくすると進行波の伝播が起こらなくなることを示した。
2. 非有界領域上の空間非一様な反応拡散方程式に対する界面方程式の導出、および定常解の安定性解析
パターン形成のモデル等に現れる、反応項に空間的な非一様性をもつあるクラスの反応拡散方程式の解の性質を調べるために、接合漸近展開法を用いて界面(2つの異なる相の境目)の時間発展を記述する方程式を導出した。また、その界面方程式が、移流項をもつ別の反応拡散方程式から導かれた界面方程式と完全に一致することを示した。これにより、元の方程式は移流項を含まないにもかかわらず、界面の運動方程式には移流の効果が含まれていることが明らかになった。また、2変数のシステム(方程式系)に対しても同様の考察を行い、界面方程式を導出し、定常プラナー界面および定常球対称界面の線形安定性解析を行った。その解析をもとに数値シミュレーションを行い、複雑な時空間パターンが現れることを確認した。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] K.-I.Nakamura: "Singular limit of a reaction-diffusion equation with a spatially inhomogeneous reaction term" Journal pf Statistical Physics. 掲載決定(号未定).

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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