1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10740059
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
西村 強 芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (80237734)
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Keywords | 1-因子 / k-拡張可能 / k-臨界的 |
Research Abstract |
上記の研究課題に対して、現在までに次のような定理を証明することができる. 定理1 Gを1-因子をもつグラフ,FをGの任意の1-因子とする.Fの各辺abに対し,G\{a,b}がR-拡張可能であるならば,GもR-拡張可能である. 定理2 Gをグラフ,MをGの任意の極大でマッチングとする.Mの各辺abに対し,G\{a,b}がR-臨界的であれば,GもR-臨界的である. 定理1は,1996年の西村,斎藤による「Two recursive theorems of extendibility,Discrete Math.162 pp319-323」にある定理の拡張となっており,定理2もFavaronとShiによる結果の拡張となっている.さらに西村,斎藤による定理の対として,R-因子がグラフに存在するための十分条件が,1988年江川,榎本,斎藤により証明されている.このR-因子の結果に対する拡張として知られている1991年の斎藤の論文「One-factors and R-factors.Discrete Math.91,pp323-326」にある定理と定理1が対となる定理でもある. R-拡張可能になるための十分条件とR-因子をもつための十分条件の証明は全く独立しているものであるにもかかわらず,条件としては似ているものが多い.また,現在までに一方では証明が可能であるにもかかわらず,他方での証明はできていない結果が存在しているのであるが,上記の結果はその1つを解決したものとなっている.
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