1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10740077
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
塩路 直樹 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (50215943)
|
Keywords | 発展方程式 / 非拡大半群 / 増大作用素 / 周期解 |
Research Abstract |
バナッハ空間において、非拡大半群に対する共通不動点への強収束定理について一連の結果を得た。共通不動点への収束定理については、弱収束を示した結果は色々あったが、余分な条件を付けずに強収束を得た結果はほとんどなかった。ポイントとなったことは、meanを用いて収束する点列をうまく定義したことである。一般の非拡大半群に対して定義をするのは難しいので、バナッハ空間の閉凸集合上の非拡大写像Tに対して強収束する点列{X_n}の構成法を示すと、{a_n}を[0,1]の数列、出発点x_0およびyをCの任意の点とし、X_<n+1>=a_ny+(1-a_n)(n+1)^<-1>Σ^n_<i=0>T^ix_nとすることである。 また、強収束定理を証明する際に用いた補助定理を活用することにより、10数年間未解決であったamenable半群に対する非線形エルゴール定理をバナッハ空間で証明した。線形写像の半群に対しては、60年代にDayが結果を得ているが、その非拡大半群への拡張である。ポイントとなったことは、Bruckによって研究されたtype(γ)と呼ばれる非拡大写像の性質を詳しく調べたことである。 さらに、バナッハ空間において、非線形発展方程式u'(t)+Au(t)∋f(t)に対する周期解の存在についての結果を得た。ヒルベルト空間において得られていたCascaval-Vrabieの結果をバナッハ空間に拡張し、porous medium方程式に対する周期解に応用した。ポイントとなったことは、カラテオドリ写像fを局所リプシッツな関数で近似することである。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] A.T.Lau,N.Shioji and W.Takahash: "Existence of Nonexpansive Retractions for Amenshle Semigroups of Nonexpansive Mappings and Noulinesr Ergodic Thecrems in Banach Spaces" Journal of Functional Analysis. 161. 62-75 (1999)
-
[Publications] N.Shioji and W.Takahashi: "Strong convergence theorems for asymptotically nonexpansive Semigroups in Hilbert spaces" Nonlinear Analysis. 34. 87-99 (1998)
-
[Publications] N.Shioji,T.Suzuki and W.Takahashi: "Contractive mappings,kannan mappings and metric completeness" Proceedings of the American Mathematical Society. 126・10. 3117-3124 (1998)
-
[Publications] N.Shioji and W.Takahashi: "A strong convergence theorem for asymptotically nonexpansive mappings in Banach spaces" Archiv der Mathematic. (発表予定).
-
[Publications] N.Shioji: "Periodic solutions for nonlinear evolution equations in Banach spaces" Funckcialaj Ekvacioj. (発表予定).