1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10740125
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大野木 哲也 広島大学, 理学部, 助手 (70211802)
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Keywords | B中間子 / 小林益川行列 / Lattice NRQCD / B→πlv崩壊 / B-B混合 / Vub / Vtd / Vts |
Research Abstract |
クォーク混合行列(小林益川行列)の成分を精密決定することはCP対称性の破れや質量の起源を探るうえで重要である。特に第3世代と第1、2世代の混合を表すVub,Vtd,Vtsはハドロン遷移行列の理論的不定性のためほとんど分かっていない。 我々はB-->π+l+ν セミレプトニック崩壊とB-BbarおよびBs-Bsbar混合の実験データから上記の成分を決定するため格子QCDを用いて対応するハドロン遷移行列である形状因子を計算し、またバグパラメータに必要な準備な繰り込み計算を行なった。我々はbクォークが非常に重いことに着目し、非相対論的有効理論を構築して格子上QCDのモンテカルロシミュレーションを用いて計算を行なった。まずB-->π+l+ν崩壊の形状因子を実際に計算した。その結果πの運動量が1GeV以下での形状因子が求まった。現在はまだ実験データが十分でないが1999年から始まるBファクトリーでのデータと比較すれば、Vubの決定を行なうことができると期待される。また、バグパラメータに対し必要な演算子の繰り込みマッチングを行なった。これにより格子化にともなう誤差の評価ができ、それは数%以下であることが分かった。目下、B-Bbar混合の実験データと比較してVtd,Vtsの決定を行なうためシミュレーションを行っており、初期的な結果を得ている。(プレプリントとして投稿中)
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K,I.Ishikawa et.al.: "O(ads)matching coefficiente for the △B=2 operators in the Latlice stalic Theory" Physical Review D. 掲載決定. (1999)
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[Publications] S.Hashimoto et.al.: "Lattice Study of B→π semileptonic clecay using nonrelativistic Littice QCD" Physical Review D. 58. 014502 (1998)