• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1998 Fiscal Year Annual Research Report

拡張自己無撞著理論(XNCA)による多重軌道アンダーソン格子模型の研究

Research Project

Project/Area Number 10740154
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

楠瀬 博明  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00292201)

Keywords重い電子系 / 多重軌道アンダーソン模型 / 近藤効果 / 点群 / 繰り込み群 / 非フェルミ液体 / マルチチャンネル近藤模型 / Ce_xLa_<1-x>B_6
Research Abstract

f電子を含む重い電子系での奇妙な物性の背後には、軌道自由度とスピン自由度の絡み合いが織りなす新しい概念が潜んでいると考えられている。そこで、f電子と伝導電子間の相互作用の結果として導かれる電子状態が如何なるものであるかを、多重軌道のアンダーソン模型を出発点として調べる。
この模型では、スピン軌道相互作用、結晶場などの影響が取り込まれているため、様々な性質が煩雑さの陰に隠れがちである。これを避けるため結晶の点群を用いて、
1. f^n配置が安定な場合の交換相互作用を既約テンソル演算子により表現し、また結合定数の一般型を導いた。
2. それに対する、三次の摂動的繰り込み群方程式を関連するリー代数の構造定数を用いた形で表した。
という二点において一般的に走式化した。以上の公式をCe_xLa_<1-x>B_6の場合に適用し、その近藤効果を調べた。
繰り込み群方程式の固定点とその流れ図を解析した結果から、Ce_xLa_<1-x>B_6の有効交換相互作用を同定した。また、交換相互作用既約テンソルの時間反転対称性の違いを反映して近藤効果に二つ以上のエネルギースケールが生じ、それらが磁化率や弾性定数の実験に反映されることを提唱した。
この成果を踏まえ、n重軌道縮退がある場合に問題を一般化すると、時間反転対称性の違いを考慮した模型において、電子正孔対称性が存在するとき、新しい非フェルミ液体固定点が存在することが明らかとなった。このとき、模型は基底状態の電荷自由度の縮退を反映したnチャンネル近藤模型にマップされるが、非フェルミ液体的性質は電荷に関した物理量にしか現れない点が従来のnチャンネル模型と異なる点である。
この点については、今後、より確かな数値繰り込み群を用いた解析によって詳細を明らかにする予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] H.Kusunose and Y.Kuramoto: "Orbital Konde Effect in Ce_xLa_<1-x>B_6 : Scaling Analysis" Physical Review B. 59・3. 1902-1911 (1999)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi