1998 Fiscal Year Annual Research Report
統計理論と直接数値計算を用いた乱流の圧縮性効果のモデリング
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10740202
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
半場 藤弘 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (20251473)
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| Keywords | 統計理論 / 直接数値計算 / 圧縮性乱流 / 一様剪断乱流 / 乱流モデル |
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| Research Abstract |
一様等方乱流と一様剪断乱流の直接数値計算を行った。密度、速度、内部エネルギーの時間発展方程式を数値的に解き、乱流場の時間空間分布のデータを得た。空間平均をとり乱流エネルギー、その散逸率、圧力速度相関などの乱流統計量の時間発展を求めた。また乱流マッハ数のパラメータの初期値を変えて計算を行い、その依存性を考察した。その結果従来の研究で指摘されたように、一様剪断乱流において乱流マッハ数が大きく圧縮性効果が強いほど乱流エネルギーの成長率が減少することが確認された。その原因を探るため、乱流エネルギー、レイノルズ応力の輸送方程式の各項の値を求めた。圧力揺らぎの減少に伴いエネルギー再分配が減少するため成長率が減ることがわかった。さらに圧力分散の輸送方程式を調べ、圧力分散散逸率が圧力揺らぎの減少に寄与していることがわかった。次に、2スケール統計理論を用いて圧力分散散逸率を評価し、散逸率は圧カスペクトルや圧縮成分エネルギースペクトルと密接に関係していることを示した。また統計理論を用いて平均場方程式に含まれる圧力速度相関のモデル式を導出し、直接数値計算の結果と比較した。規格化された圧力分散がモデル化のパラメータとして重要であることが示された。以上より剪断乱流の圧縮性効果の物理的機構として圧力揺らぎの減少による乱流場の非等方性の変化が重要であることがわかった。その機構を組み入れて圧力分散を基礎変数の一つとする乱流モデルを構築することが今後の課題である。
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