1999 Fiscal Year Annual Research Report
特殊環境における原子分子の3次元磁気共鳴映像とレーザー分光
Project/Area Number |
10740206
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 潔 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (00212837)
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Keywords | 磁気共鳴映像 / 希ガス / アルカリ金属 / 偏極 / 拡散 |
Research Abstract |
多種の原子をレーザー光により偏極して磁気共鳴映像(MRI)を観測することを目的として、偏極移行した原子の磁気共鳴映像について研究した。特に光ポンピングしたCs原子からXe原子への偏極移行、光ポンピングしたPb原子からCs原子への偏極移行について実験した。希ガスであるXeは遷移エネルギーが高いので光吸収を直接観測することが難しい。そこで偏極移行されたXeの偏極を再度Csに移して光検出する。通常はCsを利用してXeの章動(nutation)を測定するが、Csの自由誘導緩和(free induction decay)を測定することで偏極Xeの分布を観測した。Xeなどの希ガス原子の磁気共鳴映像の光検出の特徴を抽出するため、さまざまな温度(アルカリ金属の蒸気圧)、希ガス圧力、バッファガス圧力で拡散現象などを映像化した。 光ポンピングしたRbからCsへの偏極移行の実験では、磁気共鳴線が化学シフトした場合の映像法を応用して、偏極移行に際してCs基底状態の超微細準位|F=3>と|F=4>の偏極分布を測定した。これら準位の偏極は、Rbからのスピン相互作用による偏極移行、Cs同士のスピン相互作用による偏極移行、その他多くの緩和機構の影響を受けている。 偏極原子がガラス容器の壁に衝突すると偏極が緩和するので、薄型容器内の原子は壁に平行に並進運動する原子のみの偏極が保存される。その偏極に注目すると、並進運動する原子を他の原子とは区別して観測することができ、スピン緩和時間の長い原子のMRIを得た。 現在、光ポンピング装置の改良と小型化のため、高出力半導体レーザーのスペクトル幅がRb原子のD線吸収の線幅と同程度になるように製作し、そのレーザーを使って光ポンピング効率などを調べている。
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[Publications] Kiyoshi Ishikawa: "Optical magnetic-resonance imaging of lasor-polarized Cs atoms"Journal of Optical Society of America B. 16・1. 31-37 (1999)
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[Publications] Kiyoshi Ishikawa: "Visualization of foreign atoms by optical magnetic-resonance imaging of Cs atoms"Journal of Optical Society of America B. 17・2. 182-187 (2000)
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[Publications] 石川 潔: "レーザー光による高偏極ガスの生成:原理と実際"日本磁気共鳴医学会雑誌. 20・1. 1-11 (2000)