1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10740223
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神田 径 京都大学, 防災研究所, 助手 (00301755)
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Keywords | 電気比抵抗 / 直流電流送信 / 電気探査 / 接地抵抗 / パソコン制御 |
Research Abstract |
本年度は,年次計再にのっとり直流電流送信装置の開発を行った。本年度購入設備備品として,電流を送信するハード部分および内部CPU制御ソフトは業者に発注し,外部CPUから送信をコントロールするソフト部分を自作した。また,次年度に行うフィールドでのテストランの準備として,送受信電極(鉛塩化鉛電極および銅硫酸銅)を制作し,送信用ケーブルの一部を購入した。 送信装置は,業者との打合せの結果,安全性や耐雷性を考慮して以下のような仕様となった。入力電圧は,単相100Vおよび200Vが選択でき,これを最大280Vまで昇圧して5Aまでの電流を送信可能である。出力電流は,送信電極と地面との接地状況に依存するが,火山地帯のように一般に表層の比抵抗が高い場合でも, 50Ω程度の接地抵抗に抑えることは可能であり,最大仕様の5Aの電流を流すこともそれほど困難ではない。電流送信チャンネルは4で,外部CPUからの8ビット信号を受け,送信チャンネルを選択した後,矩形波を送信することができる。電流送信極を最大4ペア準備しておけば,外部CPUからの切替え送信によって,探査深度の異なる繰り返し電気探査が可能になる。 外部CPUからの制御部分の開発は,現有のパソコン上で行った。主として3つのルーチンから構成される。パラレルポートから8ビット信号を送り,送信チャンネルおよび送信波形を選択する部分,送信波形の周期および送信・停止間隔の制御を行う部分,パソコンの時計を用いて任意の時間に自動送信する部分である。また,送信装置からのアナログ出力(出力電流・電圧)をA/D変換してシリアルポートからパソコンに取り込み、その比をとって接地抵抗の変化をモニターできるようにした。接地抵抗が急激に変化するような事態には,送信を自動でストップするためである。
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