1998 Fiscal Year Annual Research Report
オホーツク・ベーリング海の海氷と大気大循環との共鳴現象の解明
Project/Area Number |
10740229
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
立花 義裕 東海大学, 文明研究所, 講師 (10276785)
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Keywords | 海氷 / 大気大循環 / アリューシャン低気圧 / オホーツク海 / 海氷海洋モデル / フィードバック / ベーリング海 / 大気海氷相互作用 |
Research Abstract |
ベーリング・オホーツクの海氷の逆位相変動とアリューシャン低気圧の変動にどのようなフィードバックメカニズムがあるか大気大循環モデル及び、海氷海洋モデルを独立に用いて明らかにすることが、本研究の目的である。お互いD応答特性を調べるために、大気→海氷、海氷→大気の影響を独立に調べる。大気大循環モデルは,様々な海氷の条件(境界条件)を変えて,複数の実験を行う.1)オホーツク海が,完全に海氷に覆われている場合,2)オホーツク海に海氷が存在し無い場合,3)ベーリング海が海氷に完全に覆われている場合,4)ベーリング海に全く海氷が存在しない場合,5)オホーツク海とベーリング海の双方が海氷に完全に覆われている場合6)オホーツク海,ベーリング海双方に海氷が無い場合,これら,6種類の計算を行い,海氷という境界条件に対する大気の応答に線形重ね合わせが成り立つか否かを調べる.残念ながら、2年計画の研究を初年度半ばにして中途終了せねばならないことになったために、予定の1/3程しか研究が進んではいない。現在の時点では、(1)及び(2)まで研究が進行している。また、海氷海洋モデルは、オホーツク海においてのみ、実験が終了している。この時点での結論は、オホーツク海の海氷と大気大循環とは、お互いに正のフィードバックが存在し、海氷が多くなると、アリューシャン低気圧が発達し、且つ、その大気条件の下では、海氷がさらに発達することが大気大循環モデル、及びオホーツク海の海氷海洋モデルにによってわかった。
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[Publications] Y. Zaizen, Y. Tachibana et al: "Size distribution of aerosols at Barrow in Alaska-a case study in spring" Proceedings of the NIPR Symposium on Polar Meteorology and Glaciology. 12. (1998)
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[Publications] T. Aoki Y. Tachibana et al: "Spectral albedo observation on the snow field at Barrow, Alaska" Proceedings of the NIPR Symposium on Polar Meteorology and Glaciology. 12. (1998)