1998 Fiscal Year Annual Research Report
珪藻Rhizosolenia属とProboscia属の層序学的有用性の検証
Project/Area Number |
10740243
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
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Keywords | Rhizosolenia属 / Proboscia属 / ODP / DSDP / 珪藻 / 層序学 / 進化 / 古第三紀 / 白亜紀 |
Research Abstract |
10年度中私は白亜紀と古第三紀のサンプルを研究しました。そして、Proboscia属とRhizosolenia属の種類のカタログを作りました。白亜紀前期のサンプル(ODP Leg 113)に両属が含まれていないので、そこにはそれらの祖先種があったと考えました。祖先種の場合はKreagra属が最有力候補(choice)と云えます。また白亜紀後期のサンプル(DSDP Leg 29)ではRhizosolenia属が見られないが、Proboscia属では五つの新種がみつかりました(Jordan & Ito,in press)。暁新世のサンプル(ODP Leg 114)からはProboscia属の二つの種とRhizosolenia属の一つの種が見つかりました。Rhizosolenia種はR setigeraの系列です。現在、白亜紀と暁新世の私のサンプルは南極のものだけです。 Californiaの始新世中期のサンプルと両方の極の始新世後期のサンプルからProboscia属とRhizosolenia属の種類を見つけました。今後はDenmarkの始新世前期のサンプルをもらい研究したいと思います。また漸新世前期のサンプルは最も多様性に富み、特にベーリング島のサンプルでは最多です。また漸新世後期のサンプルも同様に様々な種が見られます。 Proboscia属では一般の進化傾向が見られます:1) proboscisのridgeはだんだん消えてなくなります、2) tipのサイズはだんだん小さくなります、3) polarの大きなspinulaeと縁のspinulaeが発生します、4) 一部の種のproboscisの穴列が少なくなります。又、最も古いProboscia属のclaspersが漸新世前期に新たに見つけられました。 Rhizosolenia属の場合は最古の系列はR setigeraで、そしてその後、他の系列が発生したと考えられます。 分類学的な論文は現在準備中で、間もなく国際学会に送る予定です。その後、層状学と進化について論文発表を予定しています。11年度中に新第三紀のサンプルを調査します。
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