1998 Fiscal Year Annual Research Report
電荷移動錯体の三次非線形光学特性に関する系統的研究
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10740260
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
川俣 純 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (40214689)
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| Keywords | 電荷移動錯体 / 三次非線形光学定数 / THG / THEW / FWMEW / 電荷移動相互作用 |
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| Research Abstract |
本研究は、電荷移動錯体における三次非線形光学特性を系統的に見積もり、電荷移動相互作用を利用した非線形光学材料の分子設計指針を導くことを目的とした。
当初の研究計画では、結晶試料の非線形光学定数測定は困難が大きいと考え、電荷移動錯体溶液を評価する予定であった。しかし、錯体の場合、溶液と結晶で電荷移動挙動が大きく異なるのみならず、溶媒の種類も観測される非線形光学特性に大きく影響を及ぼすため、溶液を用いた評価に立脚して、錯体特有の性質である電荷移動相互作用に起因する光学的非線形挙動を解釈することには問題が多い。その後の研究の進展により、粉末結晶を用いた場合でも、非線形光学定数を測定する事に目処が立ったので、本年度は粉末試料に関する研究を展開した。
まず、粉末試料の非線形光学定数を簡便に測定できる装置を試作・開発した。具体的には、全反射配置下での光第三高調波の観測(THEW法)、及び、四光波混合による位相共役波発生の観測(FWMEW法)という二つの手法を開拓した。その装置の性能確認のため、電荷移動(金属一ジメチルグリオキシム)錯体薄膜の三次非線形光学定数を測定し、これら方法が電荷移動錯体の非線形光学定数評価法として適当であることを示した。
次に、フタロシアニン誘導体粉末結晶の非線形光学定数をFWMEW法により測定し、粉末結晶を用いた非線形光学定数評価に対する検証を行った。
上記開拓に立脚して、(テトラ-n-ブチルアンモニウム;TBA)(EtO-C[C(CN)_2]_2;EtO-TCA)などの電荷移動錯体粉末結晶の非線形光学定数評価を精力的に進めている。
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[Publications] J.Kawamata,et. al.: "Molecular and Crystal Structures of Novel Second-Order Nonlinear Optical Crystals" Bull.Chem.Soc.Jpn.71・12. 2777-2786 (1998)
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[Publications] T.Konuma,J.Kawamata et.al.: "Charge-transfer interactions and non-linear optical properties of tetrathiafulvalene-based Langmuir-Blodgeti films" thion solid films. 327-329. 348-352 (1998)
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[Publications] J.Kawamata,et.al.: "A new method for evaluating third-order nonlinear optical efficiency of pouder crystal" Nonlinear Optics. (in press). (1999)
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[Publications] J.Kawamata,et.al.: "Observation of third-order nonlinear optical effects of metallo-dimethylglyoxime complexes" Nonlinear Optics. (in press). (1999)
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[Publications] T.Akutagawa,J.Kawamata et. al.: "Nonlinear optical properties of langmuir-blodgett films of pyraginal based dyemolecull" Nonlinear Optics. (in press). (1999)
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[Publications] T.Hasegawa,J.Kawamata et.al.: "Valence-modulation-induced charge-transfer langmuir-blodgett films" Nonlinear Optics. (in press). (1999)
