1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10740302
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
尾関 智二 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (60214136)
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Keywords | ポリ酸 / 水素結合 / 単結晶X線構造解析 / デカバナジン酸 |
Research Abstract |
本研究はポリ酸イオンの結晶化に与える水素結合の影響を明らかにし、合理的な結晶化法を探索することを目的として開始された。対象としてデカバナジン酸アニオンを用い、四級有機アンモニウムカチオンにより結晶化を行ったところ、[(CH_3)_4N]_4[H_2V_<10>O_<28>]・4H_2O,[(C_2H_5)_4N]_3[H_3V_<10>O_<28>]・H_2O,[(n-C_3H_7)_4N]_3[H_3V_<10>O_<28>]・4H_2O,[(n-C_3H_7)_4N]_3[H_3V_<10>O_<28>],[(n-C_3H_7)_4N]_2[H_4V_<10>O_<28>],[(n-C_4H_9)_4N]_3[H_3V_<10>O_<28>],[(n-C_4H_9)_4N]_2[H_4V_<10>O_<28>],[(n-C_5H_<11>)_4N]_3[H_3V_<10>O_<28>]・4(CH_3)_2CO,[(n-C_5H_<11>)_4N]_8[H_3V_<10>O_<28>]_2[H_4V_<10>O_<28>]・7C_4H_8O_2,[(n-C_6H_<13>)_4N]_2[H_4V_<10>O_<28>]・4C_4H_8O_2,[(C_6H_5)_4P]_2[H_4V_<10>O_<28>]・8CH_3OH,[(C_6H_5)_4P]_2[H_4V_<10>O_<28>]・3C_2H_5OHなどの結晶構造解析を行い、その構造を決定した。さらに、分子間の相互作用の大きさを見積もるために、水素結合とアニオン間の静電的相互作用の大きさを計算し、これらの結晶中で見られるデカバナジン酸擬集体の構造がエネルギー的に安定な領域にあることを明らかにした。それに関連して、バナジン酸の籠状化合物がNO^-アニオンを取り込んだ化合物の構造を決定した。さらにモリブデン酸についてはMo_2Cl_4O_5^<2->という非常に酸性度の高い化合物の構造を決定した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Ozeki,M.Sakaguchi,A.Yagasaki: "Synthesis and structure of a novel dimeric molybdenum oxyhalide anion"Polyhedron. 19 (1). 43-45 (2000)
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[Publications] N.Kawanami,T.Ozeki,A.Yagasaki: "NO^- Anion Trapped in a Molecular Oxide Bowl"Journal of the American Chemical Society. 122 (6). 1239-1240 (2000)