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1998 Fiscal Year Annual Research Report

光水素移動反応による有機磁性の可逆的スイッチ

Research Project

Project/Area Number 10740327
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

秋田 健行  九州大学, 薬学部, 助手 (50294963)

Keywordsニトロキシド / 水素移動 / 光スイッチ / 磁気的性質 / SQUID / ESB / 結晶構造 / ラジカル
Research Abstract

分子内の近い位置にニトロキシドラジカルを持つアンモニウムカチオンと有機アクセプターのラジカルアニオンとの塩は、光水素移動反応により磁気的性質の光スイッチが可能であると考えられる。これを実現するため、まずo-オキシアミノアニリニウム誘導体の合成を検討したが、前駆体の安定性が低く合成が困難であることが分かった。そこで、アンモニウム部位とニトロキシド部位をエチレンで分離したcis-オキシアミノフェニルビニルピリジニウム誘導体の前駆体であるヒドロキシルアミン体をWittig反応を用いて合成した。これをテトラフルオロテトラシアノキノジメタンを用いて酸化を行ったところ、目的とするオキシアミノピリジニウム体とアクセプターとの1:2の塩を得た。得られた塩の2-MTHFマトリックスにESRキャビティー中、極低温で高圧水銀ランプを用いて光照射を行ったところ、光照射の前後でシグナル強度の大きな変化は見られなかった。一方、得られた塩の結晶粉末にSQUIDキャビティー中、温度変化あるいはアルゴンイオンレーザー及び光ファイバーを用いて光照射を行ったところ、非可逆及び可逆な磁気的性質の変化が観測された。しかしこれに関し、変化量及び変化の生ずる温度等の再現性について問題があり、今後さらなる検討が必要である。また、結晶構造と光及び熱反応の相関を検討するため、X線結晶構造解析を行う予定である。さらにこれらの知見から各種置換基を導入した化合物を合成し、さらなる物性の向上を目指す。

URL: 

Published: 1999-12-13   Modified: 2016-04-21  

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