1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10740373
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
鐘ヶ江 健 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70264588)
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Keywords | フィトクロム / タンパク質リン酸化酵素 / 青色光受容体 / ホウライシダ / 光屈性 / バキュロウイルス / 昆虫細胞 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
平成10年度の研究計画に従い、以下の2点の研究を行った。 1. PHY3遺伝子の大量発現系の確立 パキュロウイルス・昆虫細胞(Sf9)系での発現用組換えウイルスの作製を行い、高感染率のウイルス液を得た。このウイルス液を用いてPHY3タンパク質の発現誘導を行い、目的タンパク質がCBB染色で確認できる程度に高発現していること、およびウエスタン分析によりその分解が比較的軽微であることを確認した。さらに目的タンパク質の発現量の経時変化の測定とMOIの至適化を行い、PHY3タンパク質の発現に関する条件の至適化を完了した。 2. PHY3遺伝子の植物体における過剰発現 植物体内での発現用にカリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターで制御されるPHY3遺伝子発現用ベクターを構築し、シロイヌナズナに減圧浸潤法を用いて形質転換を行い形質転換植物体の選抜をした。最終的に23系統の形質転換体を得、自家受粉により薬剤耐性選抜によるホモの系統の作出を行っている。現在までに得られたホモの系統を用いて、赤色光および青色光による胚軸の光屈性現象を解析しているが、遺伝子導入による表現型の変化はいまのところ確認されていない。ホウライシダにもパーティクルポンパートメント法を用いて遺伝子導入を行っており、現在形質転換体を選抜中である。
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