1999 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質を基盤としたバイオミネラル形成機構の解明
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10740386
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
宮本 裕史 近畿大学, 生物理工学部, 助手 (20271413)
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Keywords | バイオミネラル / nacrein / 貝殻 |
Research Abstract |
貝殻などのバイオミネラル形成が、遺伝的に制御された過程であることは明らかであり、貝殻中に含まれるタンパク質が炭酸カルシウムの結晶形成を左右することが報告されている。この報告を受け、最近のバイオミネラリゼーション研究の流れは、個々のタンパク質を同定し、その一次構造を決定することに主眼がおかれてきた。しかし、これらのタンパク質の特珠性ゆえか、現在までに同定されているタンパク質は数えるほどしかない。我々のグループでは、アコヤガイを材料として、バイオミネラル中に存在するタンパク質であるnacreinのcDNA単離に成功し、貝殻形成を左右するタンパク質解析への口火をきった。 本年度の本研究では、nacreinタンパク質がアコヤガイのような二枚貝だけではなく、ヤコウガイのような巻き貝にも存在し、グリシン、アスパラギンの繰り返し配列の特徴に両者の間で違いのあることを示した。また、nacreinタンパク貿が真珠層のアラレ石形成を制御していることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 宮下.高木.宮本.松代: "アコヤ貝稜中層の可溶性マトリックスタンパク質における炭酸脱水酵素活性"近畿大学生物理工学研究所 紀要. 1. 36-40 (1998)
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[Publications] Miyamoto,H.: "Molecular analysis of Nacrein,a common Carbonic anhydrase involved in mollusk shell formation"Research for the Future Program,Genetic Engineering of Animal Protein Resources. 31-38 (1998)
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[Publications] Matsushiro,Sato,Miyamoto,Yamaura: "Characteristics of stx-Converting Phages of EHEC O157"近畿大学生物理工学研究所 紀要. 2. 6-10 (1999)
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[Publications] Matsushiro,Sato,Miyamoto,Yamamoto,Honda: "Induction of Prophages of Enterohemorrhagic Escherichia coli O157:H7 with horHoxacin"J.Bacteriol.. 181. 2257-2260 (1999)
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[Publications] Miyamoto,Nakai,Yajima,Fujibayashi,Higuchi,Sato,Matsushiro: "Sequence analysis of stx2-converting phage VT2-Sa shows a great divergence in early regulation and replication regions"DNA Research. 6. 235-240 (1999)