1998 Fiscal Year Annual Research Report
次世代超LSI用材料Si/Ge薄膜の成長過程に関する研究
Project/Area Number |
10750013
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
小林 信一 東京工芸大学, 工学部, 助手 (60277944)
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Keywords | シリコン・ゲルマニウム / 不純物拡散 / 界面偏析 |
Research Abstract |
Si集積回路に異種のIV族半導体であるGeを導入したSiGe系極微細へテロデバイスは将来のディジタルエレクトロニクスや移動体通信に不可欠な新規高速素子として注目されている。高性能素子の形成には素子中の不純物の正確な制御が必要であるが、素子作製プロセスでは熱処理は必須であり、熱処理後のSiGe/Siヘテロ界面での不純物拡散特性を把握する必要がある。本研究では不純物にP(燐)を用い、同時ドーピングを行ったSiGeから熱処理によってSi中に不純物拡散を行い、拡散諸特性について研究を行った。 高Ge比率のin-s1tu P doped SiGe膜からのP拡散の場合、P膿度分布はSiGe/Si界面において不連続になり、PがSi中に多く偏析することを明らかにした。またGeも同時にSi中に拡散しておりP濃度のピークは初期のSiGe/Si界面よりもSi中にシフトする事を明らかにした。またSi中の拡散プロファイルは拡散時間の平方根で規格化でき、拡散特性は拡散時間や位置に依存するのではなく、P濃度に依存することを明らかにした。さらに拡散温度750-850℃でのSi中のP拡散定数は、従来得られている高温の拡散定数から外挿して求めた値と同じオーダーである事から、SiGe中の点欠陥は拡散特性(増速、減速拡散)には関与しない事を明らかにした。 これらはSiGe系極微細へテロデバイス製造技術の基礎の一つを与えるものとして極めて重要であり、引き続き研究を継続する予定である。
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