1998 Fiscal Year Annual Research Report
圧電場を用いたニアフィールド顕微鏡の提案と基礎研究
Project/Area Number |
10750018
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
近藤 淳 静岡大学, 工学部, 助手 (10293606)
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Keywords | 圧電場 / ニアフィールド顕微鏡 / 複素誘電率顕微鏡 / 圧電結晶 / 弾性表面波 |
Research Abstract |
圧電結晶を伝搬する弾性波は,圧電効果によりひずみと圧電場(圧電ポテンシャル)が結合して伝搬する波である.圧電場の結晶表面での境界条件は連続なので,結晶表面からしみでている.本研究は,しみだした圧電場をプローブとした新しいニアフィールド顕微鏡を提案することである.本顕微鏡は,しみだした圧電場が媒質の複素誘電率によって変化することを利用している.このため,複素誘電率顕微鏡とも呼べる.圧電寝を生成する手法として,最も手軽な弾性表面波(SAW)素子を使用した. 気相中で固体の複素誘電率を測定するための装置の開発を行った.光学用のZ軸ステージ上に弾性表面波素子を固定し,その上に測定対象である物質を置く.弾性表面波素子のみ上下させると,物質からの距離が約5μmの範囲で出力特性が大きく変化した.圧電場の侵入度が10μmであることを考慮すると,妥当な結果である.現在,試作した装置を用いて様々な物質の測定を行っている. 一方,弾性表面波センサは液体中でも利用可能である.液体中に物質がおかれた場合の測定ができるかどうか調べるため,液体フロー系により液体中のいおんっ分布の計測を行った.その結果,蒸留水→イオン溶液→蒸留水に変わる過渡応答がイオン種によって異なることが分かった.この結果より,イオン溶液中のイオン種とその濃度を推定できることを明らかにした.またこの結果は液相中でも気相中同様の測定ができることを示している. 今後,様々な物質を測定し複素誘電率顕微鏡を確立し,さらに弾性表面波素子ではなく専用のプローブ相互作用作成する必要がある.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] J.Kondoh et al: "Measurements as Water Samples Using a Surface Acoustic Wave Liquid-phase Sensor and Application for acid Preciptation" Proc of World Ceramic Congress & Forum on New Materials ; 9th Int.Conf.on Modern Materials & Technology. (in press). (1999)
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[Publications] J.Kondoh et al: "Development of SAW Liquid Sensing System for Liquid Characterization" Proc of World Ceramic Congress & Forum on New Materials ; 9th Int.Conf.on Modern Materials & Technology. (in press). (1999)
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[Publications] J.Kondoh et al: "Estimation of Components and Concentrations in Mixture Solutions of Electrolytes using a Liquid Flow System with Acoustic Wave Sensors" Proc.IEEE US Symp.(in press). (1998)
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[Publications] J.Kondoh et al: "Estimation of Components and Concentrations in Mixture Solutions of Electrolytes Using a Liquid Flow System with SH-SAW Sensor" The 10th International Conference on Solid-State Sens.and Act.(講演決定).