1998 Fiscal Year Annual Research Report
高気圧パルスグロー放電空間中の浮遊粒子の可視化観測
Project/Area Number |
10750044
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
今田 剛 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60262466)
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Keywords | グロー放電 / エキシマレーザー / 浮遊粒子 / アーク放電 / 可視化観測 / 放電不安定性 |
Research Abstract |
放電励起型エキシマレーザーにおいて励起放電(高気圧パルスグロー放電)を不安定(アーク放電の発生)にする要因として、放電空間中に残留する浮遊粒子、ガス密度くぼみ、衝撃波、イオンなどが挙げられているが、各々の要因が放電の不安定性に及ぼす影響は明確ではない。ここで、浮遊粒子は励起放電により電極がスパッタされて発生する。 本研究では、エキシマレーザーの励起放電空間中の浮遊粒子の時間的及び空間的な振る舞いをを可視化観測し、静止ガス中におけるダブルパルス放電特性との関係を調べた。励起放電空間にシート状のプローブビーム(YAGレーザー[2倍波]、エネルギー:200mJ、パルス幅:8ns)を入射し、浮遊粒子による散乱光をCCDカメラで撮影することにより、浮遊粒子を可視化した。観測対象とした高気圧パルスグロー放電は、クリプトン、フッ素、ヘリウム、ネオン混合ガス中で発生され、パルス幅は100ns、エネルギー密度は0.06J/ccである。ガス分圧は、Kr/F_2/He/Ne=6/0.6/96/192kPaとした。可視化観測によれば、放電から200ms後に浮遊粒子の数密度が最大になり、その後、減少していく傾向を示した。一方、ダブルパルス放電実験の結果、放電から280ms後までは放電不安定性が現れアーク放電の発生率は100%であったが、300ms以降ではアーク放電の発生率は徐々に減少し600msで0%となり安定した高気圧パルスグロー放電が得られるようになった。以上より、浮遊粒子の時間的な振る舞いと高気圧パルスグロー放電の放電不安定性の間に相関関係が認められた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] GO IMADA: "Characteristics of excitation descharge of an excimer laser in gas density depletion" Proc.XII Int'1 symp.on Gas Flow and Chem.Lasers and High-Power Laser Conf.SPIE3574. 653-658 (1998)
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[Publications] 今田 剛: "高気圧パルスグロー放電に及ぼす気体密度くぼみの影響" 電気学会論文誌A. 118-A・10. 1139-1144 (1998)