1998 Fiscal Year Annual Research Report
破壊現象に適した固体変形に関する数値解析手法の開発
Project/Area Number |
10750055
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
吉野 隆 東洋大学, 工学部, 講師 (60269496)
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Keywords | 破壊現象 / 数値計算 / バネーブロック系 |
Research Abstract |
バネとブロックで構成されているシステム(バネーブロック系)を用いて弾性体の変形および破壊を数値計算することが可能であるかを検討してきた。弾性体の運動方程式を差分化した結果とバネーブロック系の構造との対応関係を検討したところ、バネの伸びの時間変化を記述することで、変形や破壊が数値計算することが可能であることがわかった。また、この手法が準静的な過程のみならず、動的な過程についても応用できる一般的な方法であることも、本年度になって判明した。また、申請当初に導かれていた計算手法上の手続きの一部を効率化する方法も発見した。そのため、本手法の計算時間は当初考えていたものの3分の1程度になることもわかった。 これらが実際の問題に適用可能であるかを調べるために、本手法を用いて弾性体の変形を計算するプログラムを試作した。2次元の弾性体の圧縮やせん断そして自重による変形を計算した結果、本手法によって計算される結果は、十分に弾性体の変形をシミュレートできるものであるという結論に達した。 次年度には破壊過程の数値計算の結果を公表するべく、研究課題にとりくんでいる。現在は、破壊の過程をプログラムに導入する方法について検討している。これまでに提案されている幾つかの破壊基準について検討し、最も実験結果と合致する基準が何であるのかを判断する予定である。
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