1999 Fiscal Year Annual Research Report
表面機能を考慮した射出成形金型表面のテクスチャ設計
Project/Area Number |
10750085
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
原 精一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (40293253)
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Keywords | 射出成形 / 金型 / テクスチャ / しぼ / 表面機能 / 表面凹凸形状 / 官能検査 / 多変量解析 |
Research Abstract |
【平成11年度の成果】 1.しぼ加工を有する射出成形金型による射出成形品サンプルを得た.射出成形金型のしぼの深さを3段階に,面全体の曲率を4段階に変化させ,計12種類の金型を作成した.さらにそれぞれの金型で5段階の型温度で成形を行い,微小突起の曲率やしぼの深さを変化させた成形品サンプルを得た. 2.作成された同サンプルについて,視覚,触覚に関する官能検査を実施した. 3.昨年度明らかにした測定条件に従い,同サンプルの表面テクスチャを測定して凹凸形状データを得た.さらに昨年度に作成したソフトウェアを使用して,その表面の幾何学的特性を定量化した. 4.昨年度に作成した反射光強度の測定装置を用いて,サンプルの反射光強度の角度分布,及び面内分布の測定を行った.また光沢度測定器を用いて光沢度の測定を行った.反射光強度の角度分布が微細面素の傾斜と強く相関していることが確認できた. 5.以上の官能検査による評価値,光沢度,局所輝度の角度分布,及び輝度の面内分布との関係について重回帰分析により線形化を行った.その結果,しぼの深さという幾何学的特性が「柔らかさ」,「光沢」,「滑らかさ」といった官能検査の結果と相関があることがわかった.また,面全体の曲率が,「柔らかさ」と相関のあることが明らかになった. 6.昨年度に基礎的な部分の開発を行った幾何光学に基づいた輝度分布シミュレーションのソフトウェアについて,精度を高めるための改良を行った.その結果,しぼ面の凹凸形状データからシミュレートされたイメージは反射光強度の面内分布の映像に近いものとなった.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 原 精一郎: "三次元表面凹凸データの傾斜及び突起頂上の面内分布に関する研究"精密工学会秋季大会学術講演講論文集. 495-495 (1998)
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[Publications] 原 精一郎: "方向性の強い表面形状を対象とした突起頂上の同定と突起配置の定量化"精密工学会秋季大会学術講演論文集. 567-567 (1999)
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[Publications] 原 精一郎: "Geometrical and aesthetic assessment of the textured mold and molded plastic surfaces"Proceedings of the 14th annual meeting of the American Society for precision Engineering. 20. 356-359 (1999)
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[Publications] 原 精一郎: "射出成形及び砥粒加工における表面形状転写性評価の試み"精密工学会春季大会学術講演論文集. 599-599 (2000)