1998 Fiscal Year Annual Research Report
スイッチトリラクタンスモータの最適駆動システムの構築とセンサレス駆動法の開発
Project/Area Number |
10750103
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
佐藤 恭一 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30262405)
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Keywords | スイッチトリラクタンスモータ / 電動機 / 駆動システム / センサレス駆動 / 電磁アクチュエータ / メカトロニクス / 機械要素 |
Research Abstract |
スイッチトリラクタンスモータ(以下SRモータ)の最適駆動システムの構築とセンサレス駆動法の開発を目的に、平成10年度は定格出力400W試験用SRモータとドライバの設計、試作、およびこの駆動システムの評価と2種類のセンサレス駆動法の検討を行った。FEM磁場解析による最適磁路形状の設計では、SRモータの発生トルクに寄与するインダクタンスの空間分布、すなわちローター、ステータの突極歯の最適形状を磁束密度分布、磁束の流れ方をFEM磁場解析で把握することにより設計した。SRモータとドライバの試作および駆動システムの評価では、設計に基づきローター径46mm×L66mm(0.35mmケイ素鋼薄板167枚積層)、ローター・ステータ間空隙0.2mmのSRモータとモータドライバーを試作し、基礎試験に置いて420W(2000rpm)の出力を得て設計手法の有効性を示した。センサレス駆動法の検討では、ロータリーエンコーダ等の汎用ローター回転角位置センサを用いないセンサレス駆動法として、非励磁相の微小電圧パルス印加による電流波形のピーク点のサンプリングからインダクタンスの変化を求め、ローター回転角位置を推定する方法と、励起電流と磁路を流れる磁束からリラクタンスを求め、予め関連づけられたローター・ステータ相対位置とリラクタンスの関係を用いてローター回転角位置を測定する方法を検討した。両者も推定位置の精度に多少問題があるものの、モータの駆動情報として利用できることを確認した。なお、前者は処理の過程で微分を必要とするのでノイズ等の影響を受けやすく、一方、後者は磁束の検出に積分処理を伴うのでノイズに強いことが示された。平成11年度は駆動システムをさらに検討するとともに総合評価を行い、本研究をまとめる予定である。
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