1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10750117
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
杉山 渉 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (70241669)
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Keywords | ピストン式流量計 / 高真空 |
Research Abstract |
ピストン式真空用微小流量計の操作性向上を目指して測定システムの改良を行った。 この流量計においては正確な測定のために、流量測定中やその前後における気体の流れが定常である必要があり、また流れを定常に保つためには流量計容器内の圧力を流量測定前から一定に保つ必要がある。通常、この操作はガス流入用バルブを手動で調節することで行われるが、手動であるが故に圧力を一定に保つのが難しい。本研究では、コンピュータにより制御されたモータを使用することでこの作業を容易にする事を目的とする。 具体的には、流量計に接続されているバッファタンクに圧力計、ベローズを取り付け、さらにコンピュータによりコントロールされるパルスモータにより前後するマイクロメータヘッドを用いてベローズを圧縮、伸張できるようにした。操作中に、ガス流入バルブの開度が大きく圧力が上昇するときは、ベローズを伸張させバッファタンクの容積を大きくし、逆に圧力が下降するときはベローズを圧縮させ容積を減少させることでバッファタンク内の圧力変化を抑えるようにした。 この改良の結果、小さな圧力変化のたびにバルブを細かく調節する必要がなくなり、作業は、ベローズによる圧力コントロールの限界を超えないようにするための大まかなバルブ操作だけとなった。また、圧力の小さな変化に対する素早い調節が可能になったため、以前よりも圧力の変動を小さく抑えられるようになった。 当初計画していた、バルブコントロールの自動化に関しては、流量調節用バルブのバックラッシュが大きく細かい開閉を繰り返すような制御には不向きであることもあり、今年度は最終的に変更を見送った。この点は制御に適するバルブの選定も含めて今後の課題である。
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