1998 Fiscal Year Annual Research Report
非定常風況下におけるフィールド風車回転翼の動的失速に関する実験的研究
Project/Area Number |
10750124
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
前田 太佳夫 三重大学, 工学部, 助教授 (80238865)
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Keywords | 風力発電 / 風車 / 回転翼 / 圧力分布 / 失速 / 可視化 |
Research Abstract |
超音波流速計を風車上流の回転軸高さに設置し、風車に流入する変動風速を詳細に測定した。また、回転中の翼の迎角を測定するためのストレート型5孔ピトー管を製作し、このピトー管を風洞で検定した。このピトー管を翼車直径10mの研究用フィールド風車翼の前縁に取り付け、5孔からの圧力信号をパソコンに取り込み計算することにより、ピトー管位置での局所的な流入角を検知した。また、翼に搭載した高速多点圧力変換器により回転翼面上の非定常圧力分布を測定し、実際の運転状態における動的失速を調べた。この際、全ての圧力導管の長さを同一にし、測定点ごとの圧力信号の伝播の時間差が発生しないように注意した。測定した圧力信号は翼を基準とした座標系上で整理し、翼弦線方向の流体力とそれに直角な方向の流体力に成分を分解して考察した。さらに、タフトを翼面上に貼り、回転翼にワイヤレス小型ビデオカメラを搭載して、画像信号を静止系に飛ばし、タフトの挙動を観察することにより、回転翼面上の圧力分布との動的失速領域の関係を調べた。これらの結果をもとに次年度はさらに実験を重ね、翼周りの流れの三次元性による失速の遅れや風速変動に対する境界層遷移域の移動を明らかにする。また、強風時に翼を静止させた状態で翼面上の流れを測定し、非定常な風が翼に流入する場合と定常な風洞実験の結果との比較を行う。
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Research Products
(1 results)