1998 Fiscal Year Annual Research Report
連続的な衝撃波の放出によって誘起される脈動噴流に関する研究
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10750133
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Technology |
Principal Investigator |
遠藤 正樹 東京都立工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (80259837)
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Keywords | 衝撃波 / 渦輪 / 噴流境界 / 騒音 / 脈動噴流 / 非定常噴流 / 不足膨張噴流 |
Research Abstract |
近年、自動車のエンジンの排気管から生じるパリ音が騒音問題として注目を集めている。エンジンの排気管内の流れは、圧縮波および膨張波を伴っている。管内を伝播する圧縮波の一部は比較的弱い衝撃波へと遷移し、その衝撃波が排気管管端部から大気中へと伝ぱする際に騒音が発生することが指摘されている。しかし、その騒音発生のメカニズムは、未だ完全には解明されていない。 衝撃波を伴った圧縮波は周期的に管端部より大気中へ放出される。衝撃波背後には、渦輪および不足膨張噴流が周期的に形成され、それらは次に発生した衝撃波と干渉する。よって、排気騒音の発生要因を単に衝撃波の遷移によるスパイク波のみでなく、渦輪と衝撃波の干渉および不足膨張噴流と衝撃波の干渉という観点から明らかにすることを目的とする。 本年度は現有の無隔膜衝撃波管(内径Φ13mm、長さ3m)2台および集合管を用いて、比較的弱い衝撃波(マッハ数が1.1程度)を含む圧縮波を連続的に2回発生させて、排気脈動の1周期分のシミュレートを行った。また、このような流れ場を数値計算を用いてシミュレー卜した。その結果以下のような結論を得た。 非定常亜音速噴流と衝撃波の干渉により衝撃波は円錐状に伝播し、その背後には、円錐状の密度波を確認することができた。この密度波の振幅は比較的小さく周期的に発生していることがわかった。また、数値計算により噴流境界の構造と密度波の発生が密接に関係していることが予想された。
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[Publications] M.Endo and J.Iwamoto: "Flow Field Asociated with Shock Ubues Successively Discharged from Pipe End" '98 ASME Fluid Engineering Division Summer Meeting. (1998)
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[Publications] 遠藤正樹,岩本順二郎: "衝撃波を伴う非定常噴流" 日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. No98-15. 343-344 (1998)
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[Publications] 遠藤正樹,岩本順二郎: "衝撃波によって誘起される非定常噴流" 日本機械学会第76期全国大会講演論文集. Vol.3. 233-234 (1998)
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[Publications] 遠藤正樹,岩本順二郎: "衝撃波と非定常噴流の干渉" 日本機械学会北陸信越支部第36期総会講演会講演論文集. No997-1. 347-348 (1999)