1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10750139
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
松村 邦仁 茨城大学, 工学部, 助手 (00291287)
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Keywords | 熱的相互作用 / 急冷凝固 / 蒸気爆発 / 微粒化 / 蒸気膜崩壊 |
Research Abstract |
本研究は超急冷凝固を伴う熱的相互作用を応用し、アモルファス合金を含む微粒子製造に関する基礎研究である。平成10年度は、高温融体として各種溶融金属(Al,Zn,Sn,Woodsmetal,Pb)、低温液体として主に水を用いてそれぞれの温度を変えて発生条件を調べた。また低温液である水にエタノール、界面活性剤を添加した場合の影響についても同様に調べた。その結果、純金属では溶融スズ、ウッズメタル以外の物質では自発的な熱的相互作用が発生しないことが判った。各物質の物性的観点から分類した結果、爆発が生じない金属については動粘性、表面張力が他の物質に比して大きいために微粒化が生じにくいことが明らかとなった。また、粒子形状については溶融スズの場合は複雑で入り組んだ形状の粒子が作られるのに対して、合金のウッズメタルを使用した場合にはほぼ球形の粒子が多数作られる事が実験的に示された。 一方、低温液体にエタノール、界面活性剤を添加することにより熱的相互作用発生圧力が増大することが判った。またそれに伴って相互作用後の微粒子の粒度分布が細かくなることが明らかとなった。これは低温液体の表面張力の低下によって両液体の接触時の濡れ性が良好になったためであることが推測できる。今後はB,C,P,Si等の半金属を含む材料を利用してアモルファス材料の試作を行う。また、微粒化プロセスの詳細な観察を行い物理モデルを構築する。
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