1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10750181
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
馬 書根 茨城大学, 工学部, 助教授 (20250988)
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Keywords | 生物機械学 / 蛇行移動 / 環境適応 / 蛇行形状 / 蛇行曲線 / 筋骨格系 |
Research Abstract |
蛇は,その形態が一本の紐のように単純でありながら,屈曲形状を能動的に変形することにより特異な運動を生成する.本研究の目的は自律知能蛇型移動ロボットを実現していく上に不可欠な,「節対幹」形態を有する蛇とヘビ型ロボットの運動原理,及び触覚センシングから外界環境に適応する運動形態の決定メカニズムを見い出すことにある. 本年度において,以下の研究を行った. ・蛇行移動可能なヘビ型移動ロボットを実現するため,まず生物筋肉の収縮特性を定量的に検討し,蛇が定常蛇行移動を行なう時の最適蛇行形状を誘導した.蛇は本蛇行形状曲線と従来の蛇行形状曲線とに沿って蛇行運動を行なうときの蛇行移動効率を比較し,誘導した「蛇行形状曲線」は従来のものより効率が良く生物蛇の蛇行形状として最も有効であることが判明した. ・ヘビ型移動ロボットの蛇行移動の運動解析を行なうため,ヘビ型移動ロボットの動力学モデルおよび体軸法線方向への滑べりを考慮した計算機シミュレータを開発した.本シミュレータを用いて,ヘビ型移動ロボットの蛇行移動時において環境変化が蛇行形状曲線に与える影響を解明することができ,環境の変化に伴う運動形態の移行について検討した.環境とのインタラクションをクーロン摩擦で考え,体軸接線方向と体軸法線方向の摩擦係数が変化するとき,移動効率の良い(入力トルクが小さく体軸法線方向滑べりも小さく,移動速度が大きい)蛇行形状を誘導した.その結果として,体軸接線方向の摩擦係数が小さく体軸法線方向の摩擦係数が大きい場合,曲率の小さい形状曲線がヘビ型移動ロボットの蛇行形状としては適し,一方,体軸接線方向の摩擦係数が大きく体軸法線方向の摩擦係数が小さい場合,曲率の大きい形状曲線がヘビ型移動ロボットの蛇行形状としては適していることが判明した.
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[Publications] Shugen Ma: "Analysis of Snake Movement Forms for Realization of Snake-like Robots" Proc.1999 IEEE Int.Conf.on Robotics and Automation(ICRA'99). (1999)
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[Publications] Shugen Ma: "Simulation of Snake-like Robot Creeping Locomotion Adapted to Environment" Proc.1999 TITech COE/Super Mechano-Systems Workshop(SMS'99). 94-103 (1999)
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[Publications] S.Ma and I.Kobayashi: "An Obstacle Avoidance Control Scheme for the “Moray Arm" on Basis of Posture Space Analysis" Proc.1998 Symp.on Image,Speech,Signal Processing,and Robotics(ISSPR'98). 1. 363-368 (1998)
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[Publications] 馬・渡辺・小林: "アクチュエータ駆動力を考慮したワイヤ干渉駆動型超冗長ロボットアームの最小時間軌道追従制御" 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会"99講演論文集. (1999)
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[Publications] 小林・馬・渡辺: "アクチュエータ駆動特性を考慮したモレイ型多関節ロボットアームの最小時間軌道追従制御" 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会"99講演論文集. (1999)