1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10750262
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
稲葉 直彦 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (90213123)
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Keywords | カオス / カオス制御 / 非線形振動 / 非線形回路 / 非線形力学系 |
Research Abstract |
本年度では、主に、筆者の提案する区分線形回路の基本的なbifurcationについて解析を行なった。さらに、申請者が提案するカオス制御を適用し、この方法によって不安定解を安定化できることを明らかにした。 【1】分岐ダイヤグラムの作成:本研究で提案する回路モデルは区分的に線形であるため、解は局所的に解析的厳密に求まり、ポアンカレ写像は超越方程式によって厳密に記述されることを明らかにした。このポアンカレ写像を用いて分岐ダイヤグラムを作成した。特にLi-Yorkeの拡張された3周期条件を満たすパラメータ領域を求めた。この条件が満たされる場合には、Li-Yorkeの意味におけるカオスが発生すること、任意の自然数nに対してn周期解の存在することが知られている。 【2】カオス制御:上で述べたLi-Yorkeの拡張された3周期条件が満たされる領域にパラメータを設定し、この領域でカオス制御を行なった。その結果、数値実験においては、Li-Yorkeの定理で明らかにされている不安定周期解を問題なく安定化できることが明らかとなった。本研究で提案するカオス制御法には問題点はないように思われた。 【3】回路実験において不安定周期解の安定化を実現した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 稲葉直彦: "強制レイリー発振器の高調波引込み領域に見られるカオス"電子情報通信学会誌. J81-A. 1134-1141 (1998)
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[Publications] Naohiko Inaba: "Synchronization of Chaos in a Pair of Forced Rayleigh circuit"IEEE Transactions CAS-I. 5. 645-647 (1999)
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[Publications] Naohiko Inaba: "On a Mechanism for Tamig Chaos by weak harmonic Purturbations"Physical Review Letters. 83-19. 3824-3827 (1999)
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[Publications] 稲葉直彦: "Torus doubling 発生回路にみられるトーラス窓"電子情報通信学会 論文誌A. (掲載予定).