1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10750270
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
山口 栄作 愛知県立大学, 情報処理教育センター, 講師 (90273317)
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Keywords | 誤り訂正符号 / 3次元鎖符号 / 復号化装置 / 誤り検出 / 誤り訂正 |
Research Abstract |
既に提案している高次元鎖符号は、従来の誤り訂正符号では、その効果が十分に発揮され難い高誤り率環境下においても、有効な誤り検出・訂正能力を有する反面、高次元化するにしたがって、復号化処理のための計算コストが指数的に増加する特徴を有している。鎖符号を実際の通信路で利用可能とするために、3次元鎖符号を高速に復号化する装置の実現に関する研究を行った。 平成10年度は、上記の目的のために、鎖符号の理論的検証とハードウェア化のための開発環境の整備を行った。理論的検証を進める過程において、従来の鎖符号復号化手法に改良を加えることにより、信頼性を向上させることが可能なことを明らかにした。従来の鎖符号は、訂正不可能と判断可能になるまで繰り返し誤り訂正を試みていたため、途中の誤訂正によって誤り拡大が生じる可能性も生じていた。改良を施した新しい復号化手法では、誤り訂正を施すビット数に制限を設けることによって、誤り訂正可能率と引き換えに、誤訂正による誤り拡大および、それにともなう誤り見逃しを抑制することが可能となった。 本成果については、情報理論とその応用学会、第21回情報理論とその応用シンポジウムにて発表を行った。また本成果を、ハードウェア化する高速復号化装置にも応用すべく、現在、FPGAの開発を進めている。
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