1998 Fiscal Year Annual Research Report
量子信号検出理論における情報量最適検出を表す決定作用素導出に関する研究
Project/Area Number |
10750285
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
大崎 正雄 玉川大学, 学術研究所, 講師 (20266258)
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Keywords | 量子信号検出理論 / 量子情報理論 / 最適決定作用素 / 量子通信路容量 |
Research Abstract |
通信システムの評価において信号検出誤り率と共に広く用いられる相互情報量においても量子信号検出理論を適用し,符号長1の相互情報量を最大にする「最適決定作用素」の具体的な導出を行った.純粋状態から成る2元信号の場合は量子ミニマックス決定作用素が符号長1の最大相互情報量を与えることが明らかになり,同じく純粋状態で構成される3元の群共変な信号組では信号間内積の増加と共に送信する信号の数を減らすことによって符号長1の最大相互情報量が得られることを数値解析によって明らかにした.またいずれの場合にも最適決定作用素の数は送信信号の数と一致することも数値解析の結果,明らかになった.この群共変信号については混合状態の場合も含めて量子通信路容量が解析的に導出できたため,4元以上の量子信号に対する符号長1の最大相互情報量を導出することは効果的に超加法性を利用する研究に大きな意味を持つ. また量子通信国際会議における発表,議論おいて混合状態から成る2元量子信号組に対して符号長1の最大相互情報量を求める必要性が生じた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masao Osaki: "Group covariant detection for a three-phose shift keyed signal" Physics Letters A. 245. 189-196 (1998)
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[Publications] Kentaro Kato: "Derivation of classical capacity of a quantum channel for a discrete imformation" Physics Letters A. 251. 157-163 (1999)