1998 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークを用いた知能ロボットのための屋内環境認識システムに関する研究
Project/Area Number |
10750300
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
塚本 充 福井大学, 教育学部, 助教授 (50242574)
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Keywords | ネットワーク / 知能ロボット / 環境認識 / 形状表現 / 知識表現 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は,申請者らが提案している形状表現手法である「言葉による形状表現」(以下,本手法)を用いて,屋内環境を表現・認識することである。装置により計測された距離データを用いて,屋内環境をラベル表現・クラスタ表現と階層的に表現し,障害物認識のための基本データとする。従来,パソコンを用いたシミュレーションを通して,本手法で屋内環境の表現と認識が可能であることは確認されている。本研究においては,平成9年度までに,「環境認識サブシステム」および「センサスキャンサブシステム」を構築し,1/5縮尺の屋内環境モデルの三次元計測をおこなってきたが,実環境下での有効性は確認されていなかった。 平成10年度は以下に示すような実験や装置の調整,結果の解析等をおこなった。 1. 600cmまで計測が可能な超ロングレンジタイプ超音波距離センサを用いた三次元計測 実験室内ではあるが,実環境における三次元計測を試みた。2.で示すような装置の調整をおこなったところ,装置を通して正しい値を得ることができた。 2. センサの付け替えに伴う既設装置の調整 センサを交換したことにより,サンサ出力と取得データがリニアになるような設定を変更した。 3. 32ビットOS上でのサンサデータ解析プログラムの作成 標準でネットワークに対応しているWindows95上で動作するようなセンサデータ解析プログラムをC言語を用いて作成した。 4. 取得された距離データを用いた環境表現 3.で作成したプログラムを用いて実環境から得られる距離データによる環境表現を試みたところ,実環境の距離データを用いて,屋内実環境のラベル表現が実現できることが確認された。 5. 学内LANを用いたデータ転送実験 センサからのデータをサーバマシンに転送する実験をおこなった。実際のデータを用いるのではなく,クライアントマシンにあらかじめ作成されているデータファイルをサーバに転送することを試みたところ,データを取りこぼすことなく転送できた。実環境から得られたデータを用いて環境表現が可能となったが,クライアントマシンの速度が十分でないため,処理にまだ時間がかかっているのが実情である。また,転送速度も100Mbpsに対応させることで更なる高速化が可能であると思われる。これらに加えて,センサ制御プログラムの32ビット化などが今後の課題となる。
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Research Products
(1 results)