1998 Fiscal Year Annual Research Report
中空ねじり試験結果に及ぼす応力およびひずみの不均一分布の影響に関する研究
Project/Area Number |
10750369
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福田 文彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80241355)
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Keywords | 中空ねじり / 応力-ひずみ関係 / 土質試験 / 室内力学試験 / 要素試験 / 粘土 / 供試体 / 強度 |
Research Abstract |
中空ねじり試験結果に及ぼす応力とひずみの不均一分布は主に次に二つの要因によって生じる。 1. 供試体の「厚み」により生じる不均一分布 2. ねじり試験では供試体にトルクを載荷するため供試体と試験機との間に摩擦が必要であるが、この摩擦が供試体の自由な変形を拘束するために生じる不均一分布 本年度は上記の二つの要因のうち2.の要因により生じる不均一分布が試験結果に及ぼす影響を明らかにすると同時に、その対策として従来から言われている「背の高い」供試体を使用することの効果を確かめるため、試料として練り返した粘土を使用し、供試体にトルクを載荷する必要がない条件の下で、次に述べる一連の中空ねじり試験を実施した。 初めに摩擦が試験結果に及ぼす影響を明らかにするため、試験機と供試体の接触部分に摩擦が極めて大きい金属製の刃が放射状に取り付けられたポーラスストーン製の試料キャップを使用した実験と、摩擦を極力低減するために合成樹脂板の上にテフロンシートとメンブレインを敷き更にシリコングリースを塗布した実験を行った。これらの試験の供試体高は12cmである。これらの実験結果から摩擦が中空ねじり試験の結果に著しく影響を及ぼしていることを明らかにした。 次に「背の高い」供試体を使用することの効果を調べるため、摩擦の大きいポーラスストーン製のキャップを使用するものの、高さが20cmの供試体を使用した試験を実施した。そしてこの実験から得られた応力・ひずみ関係は、先述の摩擦を低減して行った実験から得られた結果とほぼ同じであり、「背が高い」供試体を使用することの効果を確認することができた。
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